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【訃報】アメコミ界の巨匠、スタン・リー氏死去 #スタン・リー #MARVEL #巨匠 #アメコミ

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マーベルの重鎮スタン・リー死去、R・ダウニー・Jr.らスター追悼の投稿
 『アイアンマン』や『スパイダーマン』など、数々のヒットコミックを生んだマーベル・コミックスの重鎮..........≪続きを読む≫

 

マーベル・コミックスの重鎮にして、数々のヒーローを世に送り出して来たアメコミ界の巨匠スタン・リー氏が、現地時間11月12日に死去されたという。死亡原因は明らかにされていませんが、享年95歳との事。

 

スタン・リー。

本名スタンリー・マーティン・リーバーは1922年生。

マーベル・コミックスの名だたるスーパーヒーローや敵役たちを多くのアーティストとともに創造し、アメリカン・コミックスの黄金時代、あるいは「シルバーエイジ」を築いた原作者・編集者・脚本家・発行人です。

 

 

マーベル・コミックスで自分が産みだしたヒーロー・ヒロインの映画化の際には、劇中などにカメオ出演するのが慣例化しており、近年はマーベル映画の大成功から、特にアメコミに詳しくない人にも「ハリウッドのスーパーヒーロー映画を観ていると何かとわざとらしい端役で出てきて妙に目立つサングラスのお爺ちゃん」として認識されていますが、原作者として創造したキャラクターは例えば「スパイダーマン」「X-MEN」「アイアンマン」「マイティ・ソー」「ファンタスティック・フォー」「ドクター・ストレンジ」「ブラックパンサー」「アントマン」「デアデビル」そして「シルバーサーファー」等々々。
アーティストとの共同作業とはいえ、全部同じ人が原作者だったの???と驚愕するレジェンド中のレジェンドでした。

 

 

 

▲ディズニー・アニメ映画『ベイマックス』(2014年)の元ネタの『ビッグヒーロー6』の原作者としてもアニメにまでカメオ出演されていましたね!!!

 

つい先日から日本でも公開がされた、MARVELの「スパイダーマン」の最凶の宿敵にしてダークヒーローの単独映画化作品の『ヴェノム』の劇中でも、比較的に解り易いカメオ出演をなされていて、95歳のご高齢とは言え、お元気そうで闊達なお姿をご披露されていましたので、今回の訃報は非常に残念でなりません。

 

一応、『アベンジャーズ/インフィニティウォー』の後編に相当する『アベンジャーズ4(仮題)』でのカメオ出演シーンは撮影済みとの事ですが、御年95歳での死去であればほぼ大往生とは言え、寂しい限りですね。

 

この『アベンジャーズ4(仮題)』以降は、MARVEL映画のお約束の一つとしてのスタン・リー氏のカメオ出演がなくなってしまうので、今後は、MARVEL映画を観る度にそう言えば、あのお約束はなくなってしまったのかと思い寂しくなるでしょうね。

 

 

このレジェンドを悼む Marvel.comが掲げたスタン・リー本人の言葉は、

"I used to be embarrassed because I was just a comic book writer while other people were building bridges or going on to medical careers. And then I began to realize: entertainment is one of the most important things in people's lives. Without it, they might go off the deep end. I feel that if you're able to entertain, you're doing a good thing."

(以前、ほかの人達は橋を作ったり医療の道に進んだりしているのに、わたしはただの漫画書きなのが恥ずかしいと思っていたことがある。だが気づいたんだ。楽しむことは、人生で一番大事なことのひとつだと。楽しみがなければ、頭がどうかしてしまうかもしれない。誰かを楽しませることができるなら、良いことをしているのだと信じている。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタン・リーさん。これまで本当に有り難うございました。

どうか安らかにお眠り下さい。

 

故人のご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。


『華氏119』(2018年) #華氏119 #イオンシネマ草津 #マイケル・ムーア #池上彰

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未だブログ記事化出来ていない劇場鑑賞済みの今年公開の新作映画が16本あまり有りますが、今回は、先日の11/6(火)に、米国の上下院中間選挙が実施された事も鑑みて、先ずは、私の父親のリクエストで、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで鑑賞に行った、マイケル・ムーア監督による、ドナルド・トランプ大統領の誕生を主たる題材としたドキュメンタリー映画『華氏119』を、取り急ぎご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

『華氏119』のタイトルは、2004年に公開された、ジョージ・W・ブッシュ政権を批判した映画『華氏911』に因み、<119>はドナルド・トランプ氏が第45代大統領の当選を確実とし勝利宣言をした<2016年11月9日>を暗に意味しています。

しかし、ただ、単に、本作では、共和党やトランプ大統領に対する批判のみを描いている訳でもなく、実際には、アメリカにおける、直接選挙と謳いながらも、事実上は、旧態依然とした大統領選挙人を選出するといった選挙制度上の欠陥や、ビル・クリントン大統領の時代以降には、民主党も企業献金を受け取る先も、ほぼ共和党と同化していく中、大企業や金融業界を優遇し、貧しい者や労働者層を切り捨てていくといったまさに共和党化していく過程で、政治的無関心な無党派層を拡大させて行くに至った歴史的経緯など、トランプ氏を当選させるに至ったアメリカ社会の問題点に対して鋭く切り込んだドキュメンタリー作品となっていました。

 

 

「ムーア節炸裂!!!なるべくして誕生したトランプ大統領(18.11/13・字幕)」

ジャンル:ドキュメンタリー

原題:FAHRENHEIT 11/9

製作年/国:2018年/アメリカ

配給:ギャガ

公式サイト:https://gaga.ne.jp/kashi119/

上映時間:128分

公開日:2018年11月2日(金)

監督:マイケル・ムーア

キャスト:

マイケル・ムーア、ドナルド・トランプ大統領、バーニー・サンダース民主党議員ほか一般市民多数

 

 

【解説】

アメリカの銃社会に風穴を開けた「ボウリング・フォー・コロンバイン」や医療問題を取り上げた「シッコ」など、巨大な権力に対してもアポなし突撃取材を敢行するスタイルで知られるドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアが、アメリカ合衆国第45代大統領ドナルド・トランプを題材に手がけたドキュメンタリー作品。

タイトルの「華氏119(原題:Fahrenheit 11/9)」は、トランプの大統領当選が確定し、勝利宣言をした2016年11月9日に由来。マイケル・ムーア監督の代表作であり、当時のジョージ・W・ブッシュ政権を痛烈に批判した「華氏911(Fahrenheit 9/11)」を暗に呼応するものになっている。

2016年の大統領選の最中からトランプ当選の警告を発していたマイケル・ムーア監督は、トランプ大統領を取材するうちに、どんなスキャンダルが起こってもトランプが大統領の座から降りなくてもすむように仕組まれているということを確信し、トランプ大統領を「悪の天才」と称する。

今作では、トランプ・ファミリー崩壊につながるというネタも暴露しながら、トランプを当選させたアメリカ社会にメスを入れる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

映画を観た率直な感想としましては、

遥か太平洋を跨いだ海の向こうでも、この国の政権と同じく、忖度(そんたく)がまかり通り、もはや民主主義が崩壊しつつあるのかと憂いてしまうほどの内容でした。

 

字幕監修が、あの池上彰さんでしたので、専門用語もそこそこ解り易かったのも好印象な作品でした。

 

 

この作品は、ちょうど上下院中間選挙の時期を狙ってトランプ政権乃至は共和党に対し、ある種の打撃を与えるべく、この時期に緊急公開されたようでした。

 

しかしながら、既に11/6(火)にアメリカ中間選挙の結果が出ていますので、ご存知の通り、下院では民主党候補の議員が過半数を占めることが出来ましたが、上院では共和党候補が過半数以上の当選を果たし、表面的には「ねじれ」議会という結果を生み、立法府からのある程度の牽制を果たすことも可能な結果の様にも見えますが、大統領の弾劾訴追案件などについては、事実上、共和党の上院の勝利により弾劾訴追案件も廃案・差し戻しとなるため、上院は通過しない見込みとなり、トランプ政権としてはその点では御の字の結果だったかも知れないですね。

 

また、そもそものトランプ大統領の誕生に関しても、大統領選挙において、ここ20年以上に亘り、過去7回の大統領選のうち6回は、左派である民主党候補の方が実質的な総得票数では共和党に圧倒的に勝っているにも拘わらず、直接選挙とは名ばかりな、200年以上前からの奴隷制度時代からの因習に則って、選挙人を選ぶ間接選挙制度という古い選挙制度を残しているため、選挙人を多く獲得した共和党候補が勝利するといった制度的な盲点や欠陥によるところが大きいかとも思います。

 

そして、ビル・クリントン大統領の時代から始まった民主党の<政治的な譲歩(妥協)>も問題点として挙げられます。

潤沢な企業献金で選挙戦を戦っている共和党に勝つために、民主党も、貧しい者や労働者層向けの政策から共和党の様な大企業・金融業界が潤うような諸政策を推し進めていった結果、まさに共和党化してしまい、結果は政治離れを生み、2016年の大統領本選ではトランプに6300万人、ヒラリー・クリントンに6600万人が投票し、約1億人が棄権するといった政治的無関心な無党派層拡大の問題を深刻化させていったのでした。

 

▲バーニー・サンダース民主党議員とマイケル・ムーア監督

 

それとは別に、当の民主党自体も当時の大統領候補をヒラリー・クリントン候補に決定する過程で、当時の民主党予備選で一大旋風を巻き起こしていたバーニー・サンダース民主党議員の方がヒラリー・クリントン民主党議員よりも票が少なかった様に民意を大幅に修正・改竄するべく、中央の議員票を更に上積みし、バーニー・サンダース民主党議員を敗退させたりと、あからさまに民意を踏みにじるような横暴を行ったりと、この事が、しいては、更に民主党本部への不信感を募らす結果となったらしく、この過程や真相については、私も、アメリカの事なので、全く知らなかったのですが、民主主義に対する冒涜的行為が行われたと思い、実に腹立たしくて仕方なかったですね!

 

この辺りは、どこかの国の総裁選挙で、地方票よりも中央の議員票の方が上乗せ加算されてしまうシステムと同様で、本来的な民意を、ないがしろにしていることが良く分かりますね!

 

 

また、それ以上に腹立たしく、また恐ろしい、米国のミシガン州フリントが抱える、高濃度の鉛を含む水道水汚染による健康被害問題に対するオバマ大統領時代の茶番劇のような失態などによっても、民主党離れ、政治的無関心な無党派層拡大に拍車をかけていったとの事でした。

 

 

今回のトランプ大統領の誕生は、確かに選挙制度の欠陥や民主党の不甲斐なさもありますが、実質的な総得票数とは別に、二者択一であれば、夫であるビル・クリントン元大統領と同じく、金融業界などでのパーティ三昧優先で、地方遊説をないがしろにする、ヒラリー・クリントン候補よりも、まだマシという理由でトランプ氏に投票した国民や投票行動自体を棄権をした国民が事実多かったのかも知れないですね。

 

日本人で例えれば、失礼ながら、ホリエモンに投票するか、若しくは、蓮舫議員に投票するかといった、まさに究極の選択の様な選挙戦だったのかもしれないですね(汗)。

 

 

マイケル・ムーア監督は、ドナルド・トランプ大統領のレイシスト(差別主義者)っぷりなキャラや言動から、あの独裁者ヒトラーになぞらえ、そして現在のアメリカも当時のドイツになり得ると警鐘を鳴らしてはいるものの、その当選を早くから予想していたマイケル・ムーア監督ならではの独自の視点での解説を避け、このドキュメンタリー映画では、あちらこちらへと話題を飛ばしながら、観客を振り回しているのは、<考える素材は与えるのであとは自分達で考えなさい。>というスタンスなのかも知れないですね。

 

 

トランプ大統領の誕生にまつわる話題とは別に、頻発する銃乱射事件に対して、全米ライフル協会などから多額の献金を受け取っている共和党議員達に、銃規制強化を求める高校生など若者達の姿や、賃上げなど待遇改善要求のために立ち上がった公立学校教員達のストライキやデモ行進など、草の根での政治活動も起こりつつあるという面も提示してくれていて、その点では、少しは希望の光も見えて来てはいました。

 

 

とは言え、前述した通り、先日のアメリカの上下院中間選挙で下院ではどうにか一応は民主党が過半数を維持しましたが、この映画がトランプ政権の逆風となって、上院まで過半数以上を確保するまでには至りませんでした。

この偉大なる自由民主主義の国のはずたるアメリカ合衆国を、第二のナチスドイツにしてはならないために、トランプ氏を大統領にしたこの国の腐りきった現在のシステムを一掃する必要性を説いているドキュメンタリー映画であり、日本であればその政治的な内容からも到底メジャー映画として配給することなどは困難なくらい衝撃的な題材を提供してくれていました。

 

 

 

アポ無し突撃取材が売りのマイケル・ムーア監督の無茶振りは、汚染水道水の健康被害問題を引き起こした張本人の共和党のリック・スナイダー知事の邸宅にミシガン州フリントの水道水を放水するパフォーマンスくらいに止まっていましたが、その汚染水道水問題を解消してくれると期待して、藁にもすがる思いで待ちわびた市民に対してオバマ大統領が下した行動・衝撃的な対応には呆れ果てました。

その辺りの本当に腐りきったエピソードについてなど詳しくは、どうぞ、とくと映画をご覧下さればと思います。

 

 

私的な評価と致しましては、

私の知らなかった新事実や、アメリカの腐りきっている選挙制度や政治システムが作り上げたと言っても過言ではない第45代大統領ドナルド・トランプの誕生を、早くから予見し警鐘を鳴らしていたマイケル・ムーア監督が身の危険を顧みず、ドキュメンタリー映画として発表し、情報開示をして皆に警告しているこの作品に点数を付けるのはおこがましいでしょうが、あえて話題があちらこちらへと飛ぶような脚本に仕上げてあるのか、論点が飛びまくる脚本は非常に観辛く感じましたので、その点を差し引いても、五つ星評価的には、★★★★(80点)の高評価も相応しい作品かと思いました次第です。

 

どこかの国でも現政権に都合が悪い記事をフェイクニュースと呼んだり、印象操作と言ったり、役人に文書内容を大幅に改竄させたりとやりたい放題で、既存のメディアも右になれ!として機能していない事を鑑みると、マイケル・ムーア監督の様な存在がいたらと思う次第ですね。

 

今後もマイケル・ムーア監督には暗殺されない程度に真相究明に頑張って欲しいですね!

 

 

●【公式】『華氏119』本予告

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『人魚の眠る家』(2018年) #試写会 #Tジョイ京都 #東野圭吾 #堤幸彦 #篠原涼子

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先ず、先週にようやく鑑賞に行ってきた『ボヘミアン・ラプソディ』の感想を書こうかとも思ったのですが、未だ先月の10/30(火)に、邦画『人魚の眠る家』のTジョイ京都での試写会に当選し鑑賞させて頂いた際の感想をブログ記事化していなかったので、一昨日の11/16(金)から全国公開されましたので、今回は、ようやくながらですが、邦画『人魚の眠る家』のご紹介をさせて頂こうかと思います。

 

東野圭吾原作×堤幸彦監督というコンビの作品では、今作品と同じく松竹の配給にて『天空の蜂』(2015年)という、原作小説発表以降長らく<映像化不可能>ともいわれていた、原子力発電所でのテロ事件といった題材の社会派サスペンス映画を手掛けられて、私個人的には凄く面白かった作品でしたが、このコンビが再タッグを組む形で挑んだ、今回の『人魚の眠る家』も謳い文句こそは「作家生活30年を経て、たどり着いた東野ミステリーの到達点」というキャッチコピーですが、実際には、ミステリーでもサスペンスでもない、紛れもなく、れっきとした社会派ドラマであり家族愛を描いた人間ドラマでした。

 

 

 

 

 

「<死の定義>に揺れる家族を描く人間ドラマ(18.10/30・試写会)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2018年/日本

配給:松竹

公式サイト:http://ningyo-movie.jp/

上映時間:120分

公開日:2016年11月16日(金)

監督:堤幸彦

キャスト:

篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈、山口紗弥加、田中哲司、斉木しげる、大倉孝二、駿河太郎、ミスターちん、遠藤雄弥、利重剛、稲垣来泉、斎藤汰鷹、荒川梨杏、荒木飛羽、田中珉、松坂慶子

 

 

 

 

【解説】

人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを映画化し、篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たしたヒューマンミステリー。

「明日の記憶」の堤幸彦監督がメガホンをとり、愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。

2人の子どもを持つ播磨薫子と夫・和昌は現在別居中で、娘の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。

そんなある日、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明の状態に陥ってしまう。回復の見込みがないと診断され、深く眠り続ける娘を前に、薫子と和昌はある決断を下すが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

【人物相関図】

 

率直な感想と致しましては、

先ず、東野圭吾作品の新参者シリーズの最終章の映画化作品『祈りの幕が下りる時』の鑑賞の際にも感じたのですが、自分に子供或いは孫がいる人が観た時とそうでない人が観た時では大きく印象が異なる映画かも知れないと思いました。

 

私には、自分に子供が居ないので、甥っ子や姪っ子の事を思い浮かべながら鑑賞していても、やはりどこか冷静になって観てしまうところがありましたが、そんな私でも涙がホロリとしてしまう位でしたので、もしも自分に実の子供がいる人が観ながら、自分の立場に置き換えて考えられるとすれば、思い入れのあまり涙が溢れ出て止まらない映画なのではないかと思われました。

 

 

主題としては、従来からよく医療・倫理的なテーマとしても挙げられる<死の定義>について。

即ち、<脳死>を以て死とするのか。心臓が止まった時点。<心臓死>を以て死とするのかという、海外の多くの国では、<脳死>を以て死とするのがほぼ通例な中にあって、日本独自のこの二つの<死の定義>の存在のために、脳死が疑われる所見の際には、臓器移植提供を行う際にのみ脳死判定が実施される独自のルールに基づき、脳死判定を行うのか、それとも脳死判定を行わずに、所謂、植物人間状態としてでも延命措置を行うのかという究極の選択を突きつけられる中、揺れ動かされる残された家族たちの葛藤などについて描いた社会派ドラマであり人間ドラマです。

その為、主題自体は骨太で重厚なテーマでありながらも、特に目新しさはない事から、観客の中には「扱われるテーマがありきたりで、つまらない。」と辛口に評される人も少なからずおられるかも知れないですね。

 

 

しかしながら、そういった日本独自の二つの<死の定義>に基づいた脳死判定基準や、日本人が従来の慣習や心情的に<心臓死>に拘るあまりに臓器移植提供がはかどらない日本においては、未だに、海外にて臓器移植を図るべく多額の募金活動をせざるを得ない現状、また、今は未だ神の領域とも称される最先端の医療技術の採用の問題など、今日の日本が抱える二つの<死の定義>にまつわる諸問題を総花的に盛り込んだ作品としている点では、今作品は、同じ様な主題の作品もある中、より深く観客にも訴えかける内容になっていたのではなかろうかとも思いました。

 

 

 

お話しの流れ的には、

会社社長の播磨和昌(西島秀俊さん)と妻の薫子(篠原涼子さん)は離婚寸前の夫婦で別居していたのですが、長女の有名私立小学校受験までは仮面夫婦を続けていたのでした。

そんな或る日、その長女の瑞穂がプールで溺れ意識不明の重体となるとの一報が入るのでした。

脳神経外科の担当医からは、限りなく脳死に近い状態にあると告知され、親権者として臓器移植にご同意されるのであれば脳死判定を行うとの旨の判断を迫られるのでしたが、二人は、娘・瑞穂の脳死を受け入れられず、和昌の会社で開発中の最先端医療技術に望みを託し、瑞穂は意識不明のまま延命措置が執られて行く事となるのでした。

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

回り道をせずに、冒頭から一気に核心部分である<死の定義>の問題点について迫っていくので、悪く言えば一本調子な印象と受け取る人もいるかもしれませんが、ラストまで緊迫感が途絶えず、画面に釘付け状態になっていきます。

 

 

しかしながら、瑞穂に施される先端医療技術の治療は、徐々にエスカレートし常軌を逸していき、倫理的に、生命の尊厳を踏み越えていき、謂わば、神が司る領域にまで入り込んでいくものでした。

そこまでいくと、流石に、あたかも狂気の沙汰とも言える行為なのですが、あくまでも子供を失いたくないという薫子の強い母性ゆえの行動であり、彼女の必死な想いには、観客のこちらもついつい胸が締め付けられそうになってしまう位でした。

 

脳死が人の死でないことを前提として、あくまでも死んでいないのだから先端医療技術の治療を続けて行ったらこうなるかもしれないとの極限を、敢えて描く事により、私達に鋭い問題提起を投げ掛けているとも言える作品でした。

 

 

特に、娘・瑞穂の脳死状態を受け入れられず狂気に満ちた鬼気迫る勢いの母・薫子役の篠原涼子さんの熱演が素晴らしかった!!!

 

 

その正に篠原涼子さんの「動」の演技もさることながら、眠る人魚の様な脳死状態の演技をし続けた瑞穂役の子役の稲垣来泉ちゃんの静かな演技も凄いと実感!!!

 

 

また、脳死状態にある瑞穂の延命措置のために、次第に技術の力を過信し過ぎて盲目的になってしまう、和昌の会社の研究員・星野祐也役の坂口健太郎さんと、その恋人・川嶋真緒役の川栄李奈さんの恋の行方も気になるところ。

それにしてもこのお二人はデートが会食ばかりの設定だからか、食事シーンばかりでしたね(汗)。

恋人・川嶋真緒役があまりにも良い人過ぎるのも気になりましたが。

 

 

和昌の父であり会社の創業者(先代の社長)の播磨多津朗役の田中珉さん。薫子の母親・千鶴子役の松坂慶子さんのお祖母ちゃん役。薫子の妹・美晴役の山口紗弥加さんなど、各世代を代表する実力派俳優陣が集結し、その何れもがキャラが立っていて無駄な配役が一切なく要所要所の脇を固めてくれていました。

 

 

母・薫子役の篠原涼子さんによる「人は二度は死なない」の台詞から先は圧巻の演技で、周囲の観客も、かなり鼻をグズグズとすする音を鳴らしながら鑑賞しているご様子でした。

私もこの辺りから涙がホロリとしてしまいましたね。

クライマックスに向かうに従って、それぞれが抱えていた想いが爆発し、そっと隠していた深い傷がえぐり出されていくのが、観ていて辛かったですね。

 

紆余曲折を経て、悩み抜いた二人が辿り着く結論にはもの凄い覚悟が必要だったと思われ、非常に胸が熱くなりました。

脳死は人の死という考え方は医学的根拠に基づいているし、世界的な基準となっています。

しかしながら、たとえ機械に生かされているとは言え、心臓が鼓動し、肌の温もりもある人間を、もう死んでいると理解し納得するのは、容易いことではない事を今作品では鋭く問い掛けているのでしょう。

非常に辛く容易く答えの出ない難問ですが、それでも尚、考え続けるべきだと、作品を通して、痛感させられました。

 

いつか自分の家族が「脳死」と判定されたとき、果たして自分はそれを受け入れて望み通りにする事が出来るだろうか。

最後のお別れの会の際に担当医の進藤医師(田中哲司さん)の言葉や臓器移植を待っている親御さん(駿河太郎さん)の言葉など、とても気持ちが温かくなる様な台詞も沢山あり、東野圭吾さんの作家生活30年に相応しいそのお人柄が覗えるような作品でした。

 

今後ニュースなどで臓器移植成功の報道を観たらば、その裏で悩み哀しみながら決断を下した家族を想像するだろうと思いました。

 

 

私的な評価と致しましては、

<死の定義>に揺れる残された家族たちの姿を通して、医療的見地・倫理的見地から、とても多くのことを考えさせてくれる機会を得られてとても良かったのですが、ミステリーの帝王の東野圭吾さん原作にしては珍しく本格的社会派ドラマであり、テーマが骨太で重厚であるために、観ていながら、これは愛なのか?エゴなのか?と、主人公たち残された家族の心情を鑑みると良心の呵責に耐えられなくなり、非常に辛く苦しく胸が痛くなる作品でもありました。

エンディングロールで流れる絢香さんの歌う主題歌『あいことば』も、とてもマッチしていて素晴らしかったです!

以上から、五つ星評価的には、四つ星評価★★★★(80点)の高評価

も相応しい作品かと思いました次第です。

 

※最後に、ご挨拶並びにブログ記事化させるのが大変遅くなってしまいましたが、Tジョイ京都さん。今回も試写会にお招き頂き、本当に有り難うございました。

 

 

●映画『人魚の眠る家』予告編

 

 

●絢香/「あいことば」(映画「人魚の眠る家」主題歌)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年) ドルビーアトモスULTIRA #イオンシネマ京都桂川

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未だブログ記事化出来ていない今年の劇場鑑賞作品が15本もある中、今年のベス1映画になるかも知れないほどの作品に出会ってしまったので、先ずはその映画『ボヘミアン・ラプソディ』についてご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

 

「唯一無二のカリスマ的ボーカリストの物語(18.11/14・2D字幕ATOMS・ULTIRA)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:BOHEMIAN RHAPSODY

製作年/国:2018年/アメリカ

配給:20世紀フォックス映画

公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/

上映時間:135分

公開日:2018年11月9日(金)

監督:ブライアン・シンガー

キャスト:

ラミ・マレック、ルーシー・ボイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョセフ・マッゼロ、エイダン・ギレン、トム・ホランダー、アレン・リーチ、マイク・マイヤーズ、アーロン・マカスカー、マックス・ベネット

 

 

 

この『ボヘミアン・ラプソディ』は、伝説のロックバンド<QUEEN>の映画というよりも、未だ記憶に残る、QUEENのカリスマ的ボーカリストにして1991年に45歳の若さで他界してしまった、故フレディ・マーキュリーの半生を描いた伝記ドラマでした。

 

今回の映画化に際しては、当時のフレディ・マーキュリーの歌声をそのまま劇中使用しているなど、名曲に彩られた完全なるミュージック・エンタテインメント作品となっているので、私の場合にも、出来る限りに、音響効果が良いシアターで鑑賞したく思い、ようやく公開から6日目の11/14(水)に、IMAXシアターに匹敵する音響設備を誇る、イオンシネマ京都桂川のドルビーアトモスULTIRAスクリーンにて鑑賞。

 

 

※尚、このイオンシネマ京都桂川の場合には、音響設備が良い、ドルビーアトモスULTIRAスクリーンでの鑑賞に際しても、IMAXシアターの様な、別途に特別料金がかからない料金体系になっているので非常に有り難かったです。

 

 

ロックバンドQUEENに関しては、団塊の世代とバブル世代の真ん中辺りの世代がちょうどリアルタイムな世代だとは思いますが、私はバブル世代なので、1985年の<ライヴ・エイド>の前後くらいから少しずつ意識し始めたバンドで、特異で個性的な独創的な楽曲を作るバンドというイメージが強かったですね。

ただ、それ以前からも、とりわけ、KISSやQUEENに関しては、その昔、週刊少年チャンピオンで連載されていた、鴨川つばめ先生の漫画『マカロニほうれん荘』での登場人物がその風貌を真似ていたりしているのを見て、その存在は、一応は知ってはいました(笑)。

 

 

 

 

 

ですが、そうは言っても、実際には、MTVが流行するまでは洋楽を聴く機会もあまりなく、日本の歌謡曲やポップスを主に聴いて育っていたので、とりわけQUEENに思い入れが凄くあるという訳でもなかったのですが、高校生以降になるに従って、MTVの隆盛ともに、他の洋楽のアルバムと一緒に、QUEENのベストアルバム盤なども購入するまでになっていました。

ですので、QUEENのバンド活動のほぼ後半くらいだけとは言え、リアルタイムに、彼らQUEENの活躍を知っているだけに、ラスト21分のライブエイドのコンサートシーンが始まるまでに、既についウルウルと涙目になってしまっていましたね。

 

 

監督交代でドタバタ劇があったそうですが、ブライアン・シンガー監督は自身がゲイゆえにフレディの半生にどこか自らを重ね合わせて演出をしたのでしょうか。

 

 

QUEENのメンバー4人についても、ギターのブライアン・メイ、ドラムのロジャー・テイラー、ベースのジョン・ディーコンの3人もそれぞれよくもまぁこんなよく似た容姿の俳優さんを見つけてきたものだと思っていましたが、その中でも、カリスマ的ボーカリストのフレディ・マーキュリー役を演じたラミ・マレックの成り切りっぷりには、本物より少々小柄ながら、その演技は、一見の価値があるかと思いました。

 

 

マイクパフォーマンスなど、フレディの独特な仕草もしっかり完コピしていて、歌唱シーンなどではあたかも本物のフレディが憑依したかの様にも思えるカットも何箇所も見受けられて、凄かったですね!

 

 

それにしても、特にブライアン・メイ役のグウィリム・リーのソックリ度合いが半端なくて、1人だけご本人が混じってる説がある(苦笑)というのも、あながち間違いでもないかと思うほど激似でしたね。

 

▲本物のQUEENのメンバー4人

 

有名人の伝記映画でも、比較的オーソドックスな作りであるがゆえ、特段驚くこともないのかも知れないですが、やはりQUEENが名曲を数多く持っている分、ミュージック・エンタテインメントたる作品とするには、かなりの強みでしょうね。

当時を知らない現代の若者層・若い世代がどの様に受け取るかは分かりかねますが、少なくともQUEENの楽曲に親しみを感じていた世代には、ライヴ・エイドのコンサートのステージパフォーマンスには感涙必至かと思われますね。

しかしながら、劇中でBBC放送で口パクを非難していたのに、本作で口パク演出をしているのはある意味皮肉としか言いようがないですが、そこは、フレディの声が唯一無二なので致し方ないのでしょうね。

 

 

お話しの流れ的には、

1970年のロンドン。その生い立ちと容姿にコンプレックスを抱えるフレディ(ラミ・マレック)は、昼は空港で働き、夜はライヴハウスに入り浸っていた。

<スマイル>という売れないバンドを組むブライアン・メイ(グウィリム・リー)とロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)を追っかけていたフレディが会いにいくと、ちょうどボーカルが脱退したところでした。

そこでフレディは自らを売り込むのでしたが、「まずはその前歯を治してから」と言われるのでしたが、自慢の歌声を披露して、一瞬で2人を魅了するのでした。

 

 

ライヴハウスのステージに立ったフレディたちは、無名にも拘わらずカリスマ性を発揮。その後、ベーシストのジョン・ディーコン(ジョセフ・マッゼロ)を加え新生バンド<QUEEN>を結成。

 

 

早速、アルバムの制作に取り組む中、フレディはメアリー(ルーシー・ボイントン)と恋に落ち、充実した日々を送るのでした。

 

 

既成概念や常識に囚われない曲作りでヒットを連発していくQUEEN。

独自の音楽の感性を貫き、ロックにオペラを盛り込んだ『ボヘミアン・ラプソディ』を発表。

「ラジオで流すには演奏時間が6分近くもとは長過ぎる。」と所属レコード会社と対立するが、英国史上最高の大ヒット曲になるのでした!!!

 

 

QUEENは多くのヒット曲を放ち、フレディは<史上最高のエンタティナー>とも称されるように。

だが、華やかな栄光の裏で孤独感やプレッシャーに襲われたフレディは、家族的な存在だったメンバーと対立し、ソロ活動を開始し、バンドは崩壊寸前になってしまうのでしたが・・・。

 

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

再起を賭けた世界150ヶ国・全世界19億人が生中継を視聴したとされる、アフリカ難民救済のための20世紀最大のチャリティ・コンサートの<ライヴ・エイド>での21分間のステージパフォーマンスは感動モノでしたし、当時を知らない若者層であっても高揚感を感じる事が出来るモノになっているのではないかと思います。

 

 

ただ現実には、他のメンバーに隠し続けていたフレディの秘密の告白は、<ライヴ・エイド>よりも後の、1988年頃らしいので、厳密に言えば史実とは異なるのですが、そういった枝葉末節なことは抜きにして、純粋に愉しめれば良いかと思いましたね。

 

 

私的な評価と致しましては、

受け取る人によっては、ありきたりな有名人を扱った伝記もの映画なのかも知れないですが、自分の青春時代の記憶とリンクして、ついつい感動してしまうミュージック・エンタテインメント映画でしたし、何よりも現代の若者層であっても一度は聴いたことがある名曲揃いの伝説のロックバンドQUEENのカリスマ的ボーカリストの物語ですので、観応えは充分かと思いましたので、あくまでも私見ですが、五つ星評価的には文句なしに満点評価の★★★★★(100点)も相応しい作品かと思いました次第です。

 

今度は、IMAXシアター若しくは4DXで鑑賞してみたいですね!!!

 

●映画『ボヘミアン・ラプソディ』日本オリジナル予告編

 

 

●Queen - Bohemian Rhapsody(Official Video)

 

 

 

●Queen - Live at LIVE AID 1985/07/13 [Best Version]

 

 

●Queen & David Bowie - Under Pressure (Classic Queen Mix) 

 

 

 

【オマケ】

劇中で、ポール・プレンター(アレン・リーチ)とフレディが決別する際に、フレディの豪邸の壁に貼ってあったのは、確かこの金閣寺のお札でしたよね?

親日家だったフレディの一面を表すべくこんな小道具にまでに凝った今作品には親近感が湧いて仕方がなかったですね。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 


来たる11/24(土)はフレディ・マーキュリーの命日という事から、全国のイオンシネマやユナイテッド・シネマでは、この日限定で先着でポストカードセット3枚組(非売品)をプレゼントして下さるそうですよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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マウス型スキャナ MS20(キングジム製) #キングジム #マウス型スキャナ #便利グッズ

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映画の記事とは全く関係ないのですが、今回は、以前にTwitterのタイムラインの上で紹介されていた便利グッズである、マウス型スキャナが、所謂、バズッていて、かなり反響が大きかったので、私も、そのグッズのツイートの中の動画を見ていますと、本当に便利そうだったので、つい思わず購入してしまった位に、あの「テプラ」でも有名な文具メーカーのキングジム製の<マウス型スキャナ>MS20は、本当になかなか便利なスキャナだったので、ご紹介させて頂きます。

 

【キングジム製 マウス型スキャナ MSC20】

※Windows 8.1/8/7 (32ビット版、64ビット版)に対応。

 

 

 

 

 

 

 

 

要は、普通のマウスの形状をしたスキャナなのですが、形状のみならず普段は通常のマウスとして使用出来て、画像データを取り込んでスキャンしたい時は、スキャナ用のボタンを押して、その画像の上をなぞるだけで簡単にデータがスキャン出来るというものです。

 

私が普段愛用してきたPC用の約7㎝の小型マウスに比べますと、以下の様に多少大き目なマウスではあるのですが、だからと言って、決してマウスとして普段使いしなければならない事もなく、専用のCD-ROMにてソフトをPCにダウンロードしておけば、USBポート(Aタイプコネクタ)を持つ機種ならば、いつでもUSB 2.0でも使用可能で、簡単接続・脱着出来るので、場所を取らないスキャナとしては凄く便利なグッズかと思います。

 

 

また、一応、スキャン用のスキャン・パッドも同梱されてはいましたが、余程、名刺くらいの小さいものしかパッドには挟み込むことが出来ないので、現在では、スマホで名刺管理出来るアプリさえある時代ですから、このスキャン・パッドも主にマウスパッドとして使うしか意味がないかも知れないですね。

 

 

【梱包内容】

 

スキャンサイズは、使用環境にもよるらしいですが、A4サイズまでならば可能らしいのも嬉しいですよね!

 

また保存形式も活用方法によって、PDF、JPG、BMP、PNG、XLS、DOC、TXTの7つの形式が選べます。

 

即ち、数値が入力された表も画像データとして取り込めば、Excelのデータとして活用することも可能だったりと、スキャンした内容をPCモニターで確認しながら自在に編集可能な機能が備わっている優れものでした。

 

多少使いこなすまで時間を要すかもしれないですが、かなりの便利グッズであることは間違いないですね!!!

 

以下に、マウス型スキャナ・MS20の使い方の詳しい動画を貼り付けておきましたので、是非ご視聴下さりご参考にして下さればと思います。

 

●マウス型スキャナ MSC20 プロモーションビデオ

 

 

●[MonotaRO取扱商品] キングジム マウス型スキャナ  

 

 

●キングジムのマウス型スキャナーがすごい!

 

 

※ホワイトカラーとブラックカラーの2種類があるのですが、何故だか、私が注文した時には、ブラックカラーの方が人気があるのか、若干高額でしたので、割安な方のホワイトカラーのタイプのマウス型スキャナ・MS20を私も購入したに過ぎません。

ですので、私の場合、定価8.000円+税のところを、家電量販店の通販サイトで、5.860円で購入しました。

 

私が購入した時と同じく、Amazonよりも家電量販店の通販サイトの方が案外と安く購入出来るかも知れないので、価格.comなどで販売価格を事前にチェックしてみるのも良いかも知れないですね。

 

 

 

 

 

※但しながら、キングジム公式アカウントのツイートからの残念なお知らせとして、このマウス型スキャナ・MS20が巷間で話題になるのが遅過ぎたのか、製造上の理由で、製造中止が決定してしまったそうで、今後生産を再開する目途も立たないらしいので、残りの在庫分と現在流通している分、いまある分だけしかないそうなので、「もしもご購入を迷われておられる方は出来る限り早くお買い求めされることをお勧めします。」との事でした。

 

尚、このマウス型スキャナ・MS20の製造中止の報を受け、多少通販サイトによっては価格がかなり高騰しつつあるWEBサイトもあるようです。

 


▲こちらも私が愛用しているPC用光学式マウスです。

 

 

 

 

 

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『太陽の塔』(2018年) #太陽の塔 #イオンシネマ京都桂川 #岡本太郎 #大阪万博2025

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2025年国際博覧会(万博)の開催地を決める博覧会国際事務局(BIE)総会が11/23(金)、フランス・パリで行われ、加盟国による投票の結果、ロシア(エカテリンブルク)との決選投票により、大阪誘致を掲げていた日本が開催地を獲得した。大阪での大規模万博開催は1970年以来、55年振り2回目。国内での開催は2005年愛知万博以来、20年振りとなる。

今回、55年振りとなる、大阪万博(正式名称:大阪・関西万博)の決定の道を拓いた事に因み、未だ劇場鑑賞済みでブログ記事化していなかった作品の中から、今更ながらですが、10/26(金)に、イオンシネマ京都桂川で劇場鑑賞してきた、長編ドキュメンタリー映画『太陽の塔』について、備忘録的に記録に残しておこうかと思います。

 

▲2018/11/24(土)付・讀賣新聞・夕刊

 

 

「太陽の塔のドキュメンタリーというより各界の著名人のインタビュー集的な作品(18.10/26)」

製作年/国:2018年/日本

配給:パルコ

公式サイト:http://taiyo-no-to-movie.jp/

上映時間:112分

公開日:2018年9月29日(土)

監督:関根光才

キャスト:

出演:織田梨沙(縄文の少女役)

インタビュー出演:赤坂憲雄、安藤礼二、糸井重里、植田昌吾、大杉浩司、奥山直司、嵩英雄、唐澤太輔、小林達雄、コンチョク・ギャムツォ師、佐藤玲子、椹木野衣、シャーラプ・オーセル師、ジャスティン・ジャスティー、菅原小春、春原史寛、関野吉晴、舘鼻則孝、千葉和彦、Chim↑Pom、土屋敏男、中沢新一、長野泰彦、並河進、奈良利男、西谷修、平野暁臣、マユンキキ

※50音順・敬称略

 

 

 

率直な感想と致しましては、

冒頭の映画の始まり方。『2001年宇宙の旅』の猿が道具を使うシーン或いは『猿の惑星』における自由の女神像のシーンの様な、縄文人の少女(織田梨沙)と太陽の塔との対比の映像はすごく良かったのですが、その後は、延々とインタビュー映像が続く構成だったので、観続けるのがしんどいのが正直な作品でした。

 

一応、50頁にも亘る小冊子のような劇場パンフレットにも採録してあるように、9つに章立てたドキュメンタリー映画とはなっていますが、各界の著名人の論客によるインタビュー映像が連続する構成なので、面白味は少ないかも知れないですね。

 

第1章・万博(EXPO)、第2章・創造(CREATION)、第3章・太郎(TARO)、第4章・起源(ORIGINS)、第5章・支配(SYSTEM)、第6章・神話(MYTH)、

第7章・共鳴(RESONANCE)、第8章・曼荼羅(MANDALA)、第9章・贈与(GIFT)

 

 

【解説】

1970年に開催された大阪万博のシンボルとして芸術家の岡本太郎が制作し、万博終了後も大阪のシンボルとして愛され続け、2018年3月には48年ぶりに内部の一般常時公開も始まった巨大モニュメント「太陽の塔」のドキュメンタリー。

日本中が高度経済成長に沸く中で、「人類の進歩と調和」をテーマに掲げて開催された大阪万博。

岡本太郎は、異彩を放つ約70メートルの塔にどんな思いを込め、何と戦い作り上げたのか。

当時、岡本太郎の周辺で太陽の塔の事業に関わっていた人びとの証言、さまざまな分野の専門家やアーティスト、クリエイターのインタビューなどによって、岡本太郎からの、そして太陽の塔からのメッセージを検証していく。

 

監督は安室奈美恵、AKB48、Mr.ChildrenのMVや数々のCMを手がけ、公募によって選ばれた映像ディレクターの関根光才。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

NHKなどが所蔵しているような記録映像とは一線を画してはいるものの、芸術論に止まらず、社会学・考古学・民俗学・哲学の結晶としての岡本太郎氏について、太郎氏に影響を受けた人々をはじめ各界の著名人、総勢29名の論客によるインタビューを敢行。

社会学・考古学・民俗学や哲学の教授、また美術・芸術の研究家など様々なジャンルの専門家やアーティスト、クリエーターが、それぞれが抱く「太陽の塔」のルーツ。即ち、何のために創ったのか。また「太陽の塔」が目指す未来像までも、この塔が持つメッセージについて、各々が分析・考察したことを話し、解き明かすべく延々とインタビュー映像を繋ぎ合わせたインタビューフィルム集とも呼べる内容でした。

 

▲ダンサーの菅原小春さん。

 

リアルタイムで大阪万博に行った世代のみならず、大阪万博に行ったことがない若い世代(例えば、社会的アーティスト集団のChim↑Pomや、ダンサーの菅原小春など)までをも含む各界の著名人が侃々諤々(かんかんがくがく)と弁を奮っていました。

 

▲岡本太郎氏の巨大壁画「明日の神話」

 

また、この「太陽の塔」と対になる、巨大壁画「明日の神話」についてまで踏み込んで言及し、1970年の大阪万博当時には、実は、原爆の悲惨さを表現したキノコ雲などの展示スペースが空中層である屋上階にあったことを足掛かりとして、話しは、あの忌まわしき2011.3.11の東日本大震災における福島第一原発の事故にまで及ぶものでした。

 

 

岡本太郎氏が、あの太陽の塔の背中に記された<黒い太陽>が<もう1つの太陽>として原子力エネルギーに警鐘を鳴らす、反原子力エネルギー的な思想だったのは、生前の太郎氏の言葉からも確かなようですので、社会学・政治学的考察としては正しいのかも知れないですが、ただ、流石に、それを論客達が反原発における<錦の御旗>の如く、自分達の思想に結びつけて結論付けてしまうのはあまりにも早急過ぎるでしょうし、如何なものかとも思ったりもしました。

 

私自身も、チェルノブイリ原発事故以降、また、地震国ニッポンにおいて、3.11におけるフクシマの事故の例もありますから、危険を度外視した無碍な原発推進には否定的な考えを持ってはいますが、だからといって、それを主張し論ずるのに、安易に、岡本太郎氏や太陽の塔と結びつけるのはちょっと違う様な気もしました。

 

岡本太郎氏の巨大壁画「明日の神話」の一部分に、福島第一原発の事故の絵を書き足し加えた、社会的アーティスト集団のChim↑Pomの行為は器物損壊罪などの違法行為ではあるものの、それ自体は面白く感じましたが、同時に、そういった自らの主義主張と岡本太郎氏とを短絡的に結びつけて欲しくもないとも思いました。

 

 

 

岡本太郎氏の遺した書籍やインタビュー集、テレビやCMなどの出演画像からの引用もあり、太陽の塔のルーツとして、私的には、チベットの曼荼羅絵や縄文文化との関わりがあることも初めて知ることが出来て、大変勉強にはなりました。

 

▲川崎市岡本太郎美術館学芸員の大杉浩司さん、佐藤玲子さん。

 

ただ、岡本太郎氏の多くの研究者や川崎市岡本太郎美術館の学芸員の人達からすれば至極当然の事でも、私からすれば後付け解釈的な気がしてならなかったり。

また映画自体が約2時間弱もインタビュー映像が延々と続くので、映画を観に行った日は睡眠不足も手伝ってかやたら眠くて仕方がなかったですね。

劇場のあちこちでイビキが聞こえて来ていましたし、岡本太郎氏や太陽の塔とは、少々かけ離れた持論を展開する哲学者、思想家やアーティストも中には居たような気もしないでもなかったですから、イビキが館内にこだまするのも致し方ないのかも知れないですね。

 

 

私的な評価と致しましては、

映画.comでもYahoo!映画の投稿サイトでも、平均評価は5点満点中2点台といったあまりにも散々な結果ですが、私の場合には、そこまでも酷い映画とは思いませんでしたが、たとえ岡本太郎氏が、いくら第5章の<支配性(SYSTEM)>の項などにて、自発的隷従を好み、自ら相互監視や規制推進をしてしまう日本人の民族性を否定していたとしても、岡本太郎氏を反社会的あるいは左翼的思想者として都合の良いように利用しているのではないかと、このドキュメンタリー映画自体が曲解されても致し方ないとは思いましたし、また、岡本太郎氏や太陽の塔に興味がある人であっても、かなり小難しい内容にも思えるインタビュー集だったので、正直なところ、「つまんない。しんどい。」という意見が大半だったのも頷けるドキュメンタリー映画だったかも知れないですね。

 

従いまして、私的な評価でも五つ星評価的には、あまりにも学術的な内容の濃さと反比例して、面白さ度合いが少な過ぎた点を鑑みて、あくまでも、映画としての面白さ度合いを指標にしますと、三つ星評価の★★★(60点)位の評価しか付けられなかった次第です。

 

あくまでもインタビュー映像集としての資料映像としては良いのかも知れないですが、娯楽性はほとんど皆無と言って良い映画だったので、こんな手厳しい評価になってしまいました。

 

 

ただ、48年ぶりに塔内展示の<生命の樹>が公開されるに至った今年にこのドキュメンタリー映画が公開されたというのもあるでしょうが、今のこの時代だからこそ、この映画が製作されたのも解った様な気もする作品でした。

 

●映画「太陽の塔」予告編

 

 

 

●「太陽の塔」内部を公開=大阪府

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今年の紅葉狩り・毘沙門堂門跡 #紅葉狩り #毘沙門堂門跡 #京都市山科区 #紅葉の名所

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この紅葉の季節、京都の神社仏閣は何れも何処も彼処も混雑を極めてしまっています。

私はパニック障碍持ちなので、そんな混雑は大の苦手。

 

そんな中、本日は、たまたま耳鼻科の診察に行かないといけない位に、鼻の穴が化膿して鼻血の固いカサブタの為に息が出来ないほどでしたので、お昼前から耳鼻科に行って来ました。

 

※どうでも良い事ですが、そこの耳鼻科の診療所に、関西テレビの「よーいドン」の「となりの人間国宝さん」の認定ステッカーと、歌手でタレントの円広志さんのサイン色紙が飾ってあったので、少々ビックリしました(笑)。

他にも診察待ちの人が居たので認定ステッカーなどの写真は撮らせて貰わなかったのですが、こんな普通の診療所にまでロケに来られてるのがちょっと意外でした。

 

その診察のついでに、今日のお昼以降は、滋賀県大津市のシネコンまで映画鑑賞に行こうかと思っていたのですが、お腹を壊してしまい、シネコンでトイレをお借りして、パンフレットだけ購入して引き返して帰路につきました。

それで折角、滋賀県方面まで行って来たのだからと、帰路の途中、京都市山科区にある、毘沙門堂門跡まで紅葉を愛でに行こうと思い立ち、クルマに乗って行って来ました。

醍醐寺や他の神社仏閣などとは異なり、参拝者用駐車場がこの季節でも無料というのが非常に助かります。

 

 

毎年、11月下旬頃が紅葉の見頃で、境内も紅葉の絨毯が敷かれた様な景色になるのですが、【例】最盛期にはこんな感じになります。↓

 

▲(この画像はお借りしました。)

 

 

私が行った本日11/29(水)の際には、紅葉の葉も、未だ未だこれから色付き始めそうな感じで、赤と緑と黄色がグラデーションとなっているようでした。

 

 

 

やはり、小雨の雨上がりの後などでないと、なかなか紅葉の落ち葉は絨毯状にはなってくれないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この京都市山科区の毘沙門堂門跡は、桜や紅葉の時季の穴場だったのですが、ここ5~6年ほど前からNHKの朝のニュース番組で、京都の紅葉の名所として紹介されて以降、春の大きな枝垂れ桜の季節や、今の時季は凄く混み合うようになって来ていましたが、今日はどんな混み具合かクルマで行ってみようと試みましたが、毘沙門堂門跡に続く一本道は、警備保障のガードマンの人が一方通行にして規制はしてはいましたが、一時期の混み具合から比べると、平日の午後3時過ぎという時間帯だったからか、それほどの混雑でもなかったでした。

 

一応、建物内に入って、有名な日本庭園と動く襖絵の見学には志納金500円を納める必要があったのですが、外から見える庭園の一部を眺めますと、未だ未だそれほど紅葉なども色付いていなかったので、今回は、何よりも、お腹を壊しているのもありましたし、あえて入って参拝せずに、紅葉の写真をiPhoneで撮って、さっさと自分の家へと帰路につきました。

 

もう少し色付いて、お天気が小雨模様の日を狙って、また滋賀県方面に映画でも鑑賞に行くついでに、再度訪問して、今度はちゃんと志納金を納めて素晴らしいお庭なども見学したいと思いました。

 

人出が多くない朝方や夕方くらいの時間帯が狙い目なのかも。

何よりも京都市内では珍しく参拝者用駐車場が無料なのが有り難い名跡です。

 

●京都山科・毘沙門堂門跡

所在地:京都市山科区安朱稲荷山町18

電話:075-581-0328

 

⇒ http://bishamon.or.jp/

 

拝観時間:8:30~17:00(最終受付は16:30)

庭園の拝観の志納金500円。参拝者用駐車場は無料。

尚、夜間ライトアップは今年も中止されています。

 

●山科 毘沙門堂の敷きもみじ Beautiful Fall Leaves on the Ground of Yamashina’s Bishamondo Temple

 

 

●天台宗 門前シリーズ11「毘沙門堂門跡」 

 

 

 

 

 

 

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『サムライせんせい』(2017年) #サムライせんせい #ユナイテッドシネマ大津 #市原隼人

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12月になりましたが、先月の11/29(木)は、平日・土日関係なしに利用出来る<auシネマ割>を活用して、ファンタスティックビーストの第2弾の作品を観に行こうかと思っていたのですが、滋賀県大津市のユナイテッドシネマ大津では、ちょうど今作『サムライせんせい』が終映日だったこともあり、結局、一緒に観に行った父親の意見を尊重して、幕末150周年記念作品という謳い文句に釣られて、急遽予定を変更し、慌てて今作の鑑賞に臨みました。

ついては、今回は、先ずは、この作品をご紹介させて頂きますきに!!!

 

 

「高知県のPR映画的な色合い濃い実写映画化作品(18.11/29)」

ジャンル:コメディ

製作年/国:2017年/日本

配給:ビーズ・インターナショナル=スタジオウェイブ

公式サイト:http://samuraisensei.com/

上映時間:93分

公開日:2018年11月16日(金)

監督:渡辺一志

キャスト:

市原隼人、忍成修吾、奥菜恵、押田岳、武イリヤ(新人)、螢雪次朗、永澤俊矢、勝部演之、西村雄正、松川尚瑠輝、高橋翔太、さがね正裕(XーGUN)、中村有志、橋爪功 ほか

 

 

 

【解説】

テレビドラマ化もされた黒江S介の同名コミックを市原隼人主演で実写映画化し、時空を超えて現代にやって来た幕末志士・武市半平太が、塾講師として現代社会の疑問を暴いていく姿を描いた痛快コメディドラマ。

尊皇攘夷か公武合体かで揺れる幕末。失脚し投獄された土佐勤王党盟主の半平太は、突如として平成の日本にタイムスリップしてしまう。

学習塾を経営する老人・佐伯に助けられた半平太は、佐伯の家に居候しながら塾を手伝うことに。

半平太は様々なカルチャーギャップに戸惑いながらも、持ち前の真面目さや温厚な人柄で、町の人々から信頼されるようになっていく。

そんなある日、楢崎梅太郎と名乗るジャーナリストが半平太の前に現われ……。

 

「新撰組オブ・ザ・デッド」の渡辺一志監督がメガホンをとる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

原作コミック未読、ドラマ版未鑑賞。

志国(四国)幕末150周年記念作品として製作された、土佐藩鄕士であり、坂本龍馬の遠縁で土佐勤王党を結成した実在の人物、勤王の志士・武市半平太が平成の現代にタイムスリップしてきたら?といった題材の漫画が原作の実写映画化作品。

 

 

武市半平太と言えば、「月様、雨が・・・。」「春雨じゃ、濡れて行こう(参ろう)!」の返し台詞で有名な、あの月形半平太のモデルとしても知られるほど、幕末当時の二枚目な人物像だったという印象も強く、今回の実写映画化に際して、市原隼人さんの起用は正解だったかとは思います。

でも、悪く言えば、その市原隼人さんの武市半平太役の成り切りぶりや、幕末と平成の世のカルチャーギャップのエピソードのみが面白いだけでした。

 

 

 

何より、同じ江戸時代からの侍のタイムスリップもの映画としては、関ジャニ∞の錦戸亮さん主演の『ちょんまげぷりん』(2010年)が有名ですが、あの作品の様なドラマチックな展開を越えるほどの筋書きでもなく、今作のタイムスリップしてきた武市半平太の場合には、現代人の佐伯氏(橋爪功さん)の世話になり、学習塾講師(寺子屋の先生)を勤めながら平成の世を過ごす日々の姿が、あくまでも滑稽に描写されているだけでした。

 

ですので、カルチャーギャップに大袈裟に驚く姿に笑わせられる以外には、見せ場らしい派手な演出は、倉庫での立ち回りシーン位しかなくて、【解説】にあるような「現代社会の疑問を暴く」というような活躍は一切なくて、お話しの起伏があまりにも少なくて盛り上がりに欠けたのが非常に残念でした。

 

 

 

ですので、それもこれも予算上や映画の尺による制約があったにせよ、平成の世では「楢崎」と称する、あの坂本龍馬の登場も、武市半平太に対しても何一つ大きな変化を生じさせるものでもなく、全く謎の人物で終わってしまったりで、私的には映画を観る前から、劇中での坂本龍馬との絡みなどをかなり期待していただけにイマイチな感は否めなかったですね。

 

 

 

また、その他の演出面でも、山で迷子になった学習塾の生徒のチビッ子達が、助けを呼ぶために、登って来た道の麓まで遡って道しるべを書いて残す事が出来るくらいならば「もう自分達の手で既に下山出来るはずやん」とツッコミを入れたくなるほどに演出的にかなり変だったりと不満点を挙げるとキリがない位でした。

 

 

少々ネタバレになりますが、佐伯氏の孫の佐伯寅之助(押田岳さん)にまつわるラスト近くの泣かせようとするエピソードとして、あのS・スピルバーグ監督の名画『バック・トゥ・ザ・フューチャーⅢ』と同じ様な手法を使っていたのも目新しさがなくて少々残念でした。

 

 

ただ、高知県にまつわる描写が多数見受けられ、高知県のPR映画としての役割はキッチリと果たして、高知県のPR効果の面では充分に機能していた映画だったかも知れないですね(汗)。

 

 

 

 

平成の世の親切な老人・佐伯氏に、橋爪功さん。武市半平太の妻・武市冨役に、奥菜恵さん。そして武市半平太の遠縁であり友人の坂本龍馬役に、忍成修吾さんと、名の通った脇役が揃っているにも拘わらず、彼らを上手く活かしきれていなかったのは、非常に勿体なかった作品でした。

 

 

私的な評価としましては、

映画としての素材が面白そうで、期待値が大きかった割りには、イマイチな感が否めなかったですし、90分前後の映画にせずに、もう少し長めの2時間くらいの映画に尺を伸ばして、それこそ武市半平太に平成の現代の世の悪事を暴くような活躍をさせて欲しかったですね。

坂本龍馬役の忍成修吾さんとのくだりも期待外れでしたし、何よりもヒロイン役不在では面白味も欠けました。

ただ1人主演の市原隼人さんが奮闘しているに過ぎないかのようにも見える作品でした。

市原隼人さんの頑張りから、好感は持てる映画でしたので、良い素材を上手く調理出来なかった典型例のような作品でしたね。

 

従いまして、五つ星評価的には、高知県のPR映画としては充分だったかも知れないですが、厳しいかも知れないですが、★★★(60点)くらいの評価になってしまいますね。

 

「もう、ちぃとばかり中身のある映画にせんと、いかんぜよ!!!(汗)」。

 

父親と一緒に、「こんな感じの映画やったら、ファンタスティックビーストの第2弾の映画を観た方が正解だったかも知れへんなぁ~。」と後悔しきりでした。

 

 

●映画『サムライせんせい』予告編

 

 

 

 

 

 

 

※尚、Twitterのタイムライン上から得た情報ですが、

2015年にテレビ朝日系列の深夜枠・金曜ナイトドラマで放送されていた、ドラマ版『サムライせんせい』では、この武市半平太役として、関ジャニ∞の錦戸亮さんが主演を務められていたらしいとの事。

 

 

そこで、Wikipediaなどでよくよく調べてみますと、

坂本龍馬役に、神木隆之介さん、佐伯(真人)役に、森本レオさん。佐伯寅之助役に、藤井流星(ジャニーズWEST)、寅之助のガールフレンド・赤城サチコ役に、黒島結菜さん。

更に、映画版には居なかったヒロイン役として、寅之助の姉・佐伯晴香役に、比嘉愛未さんなどなど、錚々たる面々が出演されていたらしく、金曜ナイトドラマという深夜枠の全8話(60分×8話)の連続ドラマながら、予算や配役が豪華で、このドラマ版の方はかなり面白そうですね!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。


『エリック・クラプトン~12小節の人生~』(2017年) #エリック・クラプトン #赤木春恵

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先月末の11/30(金)に、母親を定期的なガン検査に病院まで送迎に行ったついでに、TOHOシネマズ二条にて朝イチから上映していた、ドキュメンタリー映画『エリック・クラプトン~12小節の人生~』を鑑賞してきましたので、未だ、ブログ記事化出来ていない作品も多数残っていますが、先ずは、今回は、この映画をご紹介したいと思います。

 

 

「<ギターの神様>の波乱万丈の人生と名曲誕生秘話(18.11/30)」

ジャンル:ドキュメンタリー

原題:ERIC CLAPTON LIFE IN 12 BARS

製作年/国:2017年/イギリス

配給:ポニー・キャニオン=STAR CHANNEL MOVIES

公式サイト:http://ericclaptonmovie.jp/

上映時間:135分

公開日:2018年11月23日(金)

監督:リリー・フィニー・ザナック

キャスト:

エリック・クラプトン、B.B.キング、ジョージ・ハリスン、パティ・ボイド、ジミ・ヘンドリックス、ロジャー・ウォーターズ、ボブ・ディラン、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ ほか

 

PG12

 

 

【解説】

「ギターの神様」とも称されるエリック・クラプトンの激動の人生を追った音楽ドキュメンタリー。

関係者インタビューを極力入れず、ヤードバーズ、クリームなどのバンド期、そしてソロ活動の未発表映像を中心にした映像群のほか、私的な日記、手書きの手紙、デッサンなどを貴重な資料をひも解き、本人によるナレーションでクラプトンの人生を描いていく。

さらにジョージ・ハリスン、ジミ・ヘンドリックス、B・B・キング、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・ビートルズ、ボブ・ディランなどの貴重なアーカイブ映像も盛り込み、クラプトンと彼を取り巻く人びとからその時代が切り取られる。

 

監督はアカデミー賞作品「ドライビング・MISS・デイジー」などの製作を手がけたリリ・フィニー・ザナック。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

現在存命のミュージシャンの伝記映画・・・となると、おおよそ都合の悪い部分には得てして蓋をしがちになるかとは思いますが、今回の作品は、敢えて、負の側面にも踏み込んでいる点は、素直に評価したいドキュメンタリー映画でした。

本作は、そう言う意味合いでは、エリック・クラプトンの伝記映画としては異色作になるのでしょうね。

私は、エリック・クラプトンは曲はたまに聴いてはいましたが、彼のプライベートの側面まで詳しくは知らなかったので、この作品で知った事実も多く、波乱万丈な壮絶な人生を送ってきた事に驚かされました。

 

 

映画は彼の歩んだ半生を出生から丁寧に描き出していました。

私が、先ず驚かされたのは、彼が、かのジョン・レノンと同じ様に、幼い頃から実の母親とは引き離されて、祖父母に育てられていたといった幼少期の境遇がかなり似ていたことでした。

ジョン・レノンの育った環境については、伝記映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』(2009年)に詳しく描写されていますので、以下にリブログしている私のブログ記事をご参考にして下さればと思います。


 

ただジョン・レノンとの大きな違いは、実母と引き離されて育ってはいましたが、実母からの愛情は感じていたジョン・レノンと比べ、自分の子供である事も否定するような愛情のひと欠片も実母から受ける事がなかったエリック・クラプトンとでは、その孤独感たるや想像を絶するものだったと思われますが、その際も音楽。特にブルース、そして、ギターが彼を救ってくれていたのでした。

 

 

寂しさを紛らわすべく、ブルースに共鳴した少年がギターに目覚めて、頭角を現し、やがて<ギターの神様>と称されるまでに至るまでには、麻薬、アルコール依存症といった身を滅ぼしかねない期間を経て、現在に至るところを、かなり細かく実際の貴重なプライベート写真や映像を交えて綴っていました。

 

 

ただ、コアなファンでしたらば既知の事実が多いからなのでしょうが、Twitter上でも「新鮮味に欠けた、既知の事実の映像アーカイブの寄せ集め映画」と揶揄する感想なども散見していましたので、目新しい事実が公表されたりする事もなく、また肝心な事を曖昧に描写している部分も多分にあったのかも知れないですね。

ただ、私の様に、エリック・クラプトンのプライベート面をあまり知らない人が観たら「なるほど!」とその波乱万丈だった壮絶な境遇や名曲誕生の秘話に頷く事が出来るのかも知れないですね。

 

 

親友のジョージ・ハリスンの妻パティ・ボイドに熱を上げてしまい、あろう事か人妻に横恋慕した挙げ句に製作した曲が、あの名曲「いとしのレイラ」だというのは、あまりにも有名な逸話なので、この私でも知っていましたが、何故、曲名が「パティ」ではなく「レイラ」だったのかという事についての説明もある点など詳しく解説してくれているところは親切な作りではありました。

ただ、後に妻になってくれたパティ・ボイドとの恋の始まりは丁寧に描いてはいましたが、終わりは曖昧だったりと、病的とまで呼ばれた女性遍歴については曖昧なままな描写だったのが残念でしたね。

 

▲親友のジョージ・ハリスンとその妻パティ・ボイド

 

 

 

▲エリック・クラプトンとパティ・ボイド

 

 

また、数々のバンドを転々とする辺りが、その都度その都度理由らしい理由もなく転々としていたためか、最たる説明もなく話しが進行するので、非常に当時のエリック・クラプトンの心情が解り辛くて、正直、寝不足も手伝ってしまい少々眠くなるほどでした(汗)。

 

 

ジェフ・ベック、ジミー・ペイジと並び<世界3大ギタリスト>とも称される彼の人生の転機はいくつかあったでしょうが親友の妻への横恋慕の行く末、弱い自分を慰めるために麻薬やアルコールに溺れた事よりも、一番の転機は最愛の息子コニーの事故死ではなかろうかと思われました。

それら全ての苦難や悲劇の日々が、逆に、彼の新たな音楽へと昇華していく原動力になっていたのだろうかと思われました。

ギターが、その音楽的な才能があったからこそ、そこがエリック・クラプトンの天才たる所以なのでしょうか。

 

本当に彼にギターがなかったら死んでいたかも知れないと思うほどの壮絶な人生を、比較的時系列で進行させており、分かり易い反面、コンサートのライヴ映像も丸々1曲流れるのは約2~3曲ほどで、映画としての盛り上がりや面白味はあまりなかったので、エリック・クラプトンに全く興味のない人には、それほどオススメ出来る作品でもないですね。

 

135分という上映時間は少々長いですが、それもまた彼の音楽業界における息の長さと重なるものなのでしょうね。

 

 

私的な評価としましては、

私の様にエリック・クラプトンには多少は興味があるけれども、彼の壮絶な半生についてプライベート面をあまり知らない人には、そこそこ面白いドキュメンタリー映画かも知れないですが、コアなファンなどからは、既知の事実が多くて、目新しさがないなどとも評されていますので、そこそこ興味がある人向けの映画であって、決して音楽映画じゃないので、あのQUEENのフレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』の様には、ノリノリにはなれないので、あたかも「帯に短したすきに長し」といった感もある作品で、かなり観る人を選ぶ映画かも知れないですね。

 

従いまして、五つ星評価的には三つ星半の★★★☆(70点の中ぐらいの評価が相応しいかと感じた次第です。

 

※特に前半から中盤にかけて、ナレーションばかりが延々と続くドキュメンタリー映画ですので、寝不足の時は観ないようにした方が賢明かと思われます(汗)。

 

 

●映画『エリック・クラプトン~12小節の人生~』予告編

 

 

 

 

●いとしのレイラ [日本語訳付き] エリック・クラプトン

 

 

 

●Tears In Heaven [日本語訳付き] エリック・クラプトン

 

 

 

 

●Change the world [日本語訳付き] エリック・クラプトン  

 

 

 

 

 

 

 

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赤木春恵さん

先月の11月28日に心不全で逝去されました。享年94歳。

 

代表作:TVドラマ 「渡る世間は鬼ばかり」 「3年B組金八先生」

 

 

 

私的には、『3年B組金八先生』での君塚校長先生役が懐かしい!

 

●映画『ペコロスの母に会いに行く』予告編

 

 

 

2013年に公開された 「ペコロスの母に会いに行く」に出演し、認知症の老婆役で、88歳にして映画初主演を果たす。

この作品の主演で<世界最高齢での映画初主演女優>として、ギネス世界記録に認定されておられました。

 

心より、故人のご冥福をお祈りします。

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

『教誨師』(2018年) #教誨師 #イオンシネマ京都桂川 #大杉漣 #最期の主演映画

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未だブログ記事化出来ていない沢山の作品の中から、今回は、今年の2018年2月21日に、まだ66歳の若さで急逝された、故・大杉漣さんの最期の主演映画であり、大杉漣さんの初プロデュース作品でもあった『教誨師』について、ご紹介させて頂こうかと思います。

 

この映画については、所謂、ミニシアター系作品ではありますが、とても有難い事に、京都のミニシアターの京都シネマでは1日1回上映のみでしたが、シネコンのイオンシネマ京都桂川でも公開して下さっていて、しかも1日複数回上映してくれていたので、10/12(金)の朝イチから自分独りでマイカーで劇場鑑賞してきた作品ですが、今更ながらにはなりますが、備忘録的に記録に留めさせて頂きます。

 

 

「死刑制度の是非を問う迫真の会話劇であり意欲作(18.10/12)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2018年/日本

配給:マーメイドフィルム=コピアポア・フィルム

公式サイト:http://kyoukaishi-movie.com/

上映時間:114分

公開日:2018年10月6日(土)

監督:佐向大

キャスト:

大杉漣、玉置怜央、烏丸せつこ、五頭岳夫、小川登、古舘寬治、光石研 

 

 

【解説】

2018年2月に急逝した俳優・大杉漣の最後の主演作にして初プロデュース作で、6人の死刑囚と対話する教誨師の男を主人公に描いた人間ドラマ。

受刑者の道徳心の育成や心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く教誨師。

死刑囚専門の教誨師である牧師・佐伯は、独房で孤独に過ごす死刑囚にとって良き理解者であり、格好の話し相手だ。

佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に届いているのか、そして死刑囚が心安らかに死ねるよう導くのは正しいことなのか苦悩していた。

そんな葛藤を通し、佐伯もまた自らの忘れたい過去と向き合うことになる。

死刑囚役に光石研、烏丸せつこ、古舘寛治ほか。

 

「ランニング・オン・エンプティ」の佐向大が監督・脚本を手がけた。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

率直な感想としましては、

全編を通して、ほぼ密室の教誨室という限られた空間で繰り広げられる会話劇であり、観た人の中には退屈だと思われた方もいらっしゃるかも知れないです。

ですが、私の場合には、むしろ「もの凄いものを観させて貰った」と思うほど、演者たる各俳優陣の息つく間もないほどの会話劇に、一挙手一投足に集中して観させて貰いました。

 

先ず、この<教誨師>とは、ですが・・・。

受刑者の話し相手となり、道徳心の育成、心の救済を図るべくつとめ、彼らが改心出来る様に導く人であり、民間の篤志な宗教家を<教誨師>という。

 

本作の大杉漣さん演じる、教誨師の佐伯保はキリスト教のプロテスタントの牧師ですが、仏教など他の宗教の教誨師もいるそうです。

 

詳しくは、パンフレットの公益財団法人・全国教誨師連盟からの説明文を引用しますと、以下の通り、今年の7月の時点で、数多くの107に亘る教宗団1844人(うち女性は17教宗団58人)が教誨師として活動しているとの事です。

 

 

▲『教誨師』劇場パンフレット(定価:税込800円。表紙含む計28頁)

 

そして本作では、その<教誨師>の中でも、数ある受刑者の中、特に、死刑囚専門の教誨師として、心の救済を図るべく、着任して半年足らずの篤志な牧師の佐伯保役を演じてられる大杉漣さん。

 

 

彼が面会するのは個性的な、一癖も二癖もある6名の死刑囚。

独房で過ごす死刑囚6名にとって、彼は格好の話し相手となりますが、佐伯は彼らに寄り添いながらも、自らの言葉が本当に届いているのか、そして何よりも死刑囚が心安らかに死ねるように導く事自体が果たして正しい事なのかと、最後まで自問自答をし苦悩しているのでした。

 

その死刑囚を演じているクセ者俳優ですが、

 

心を開かない無口な男・鈴木貴裕役に古舘寬治さん。

 

 

気の良いヤクザの組長・吉田睦夫役に光石研さん。

 

 

お喋りな関西弁の中年女性・野口今日子役に烏丸せつこさん。

 

 

お人好しのホームレス・進藤正一役に五頭岳夫さん。

 

 

家族思いで気の弱い父親・小川一役に小川登さん。

 

 

自己中心的で大量殺人犯の若者・高宮真司役の玉置怜央さん。

 

 

の以上6名。

 

このクセ者俳優揃いの中でも、

特に、玉置怜央さん演じる、障碍者を10数名殺した、自らも精神障碍者であり大量殺人犯の若者の設定の高宮真司と、大杉漣さん演じる教誨師・佐伯保の遣り取りが、今や世界各国で死刑制度廃止が進む中、日本における死刑制度の是非などについて、問題提起していながら、凄まじい迫力の会話劇で圧倒されましたね。

 

玉置怜央さんは、主に劇団<柿喰う客>が活動拠点の中心で、今作が映画初出演らしいのですが、ちょっと前でしたらば、綾野剛さん辺りがこの役を演じてられた役かな?などとも思ったりもしましたが、ああ言えばこう言うという、ふてぶてしい態度も、実際に起きた大量殺人事件の犯人像を何人かを想起させる様な感じの緊迫感溢れる的確な演技で、とても素晴らしく、まさに今作の収穫とも思えるほどでした。

 

 

また、大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』(1983年)でのビートたけしさんの名台詞のオマージュというか小ネタも散りばめられたりと、今回は、私も、大杉漣さんの最期の主演作品ということだからこそ鑑賞に出向いた訳ですが、テーマが重いながらも考えさせられる骨太な作品で、本当に予期せぬ大杉漣さんの急逝によって、今作は『恋のしずく』(2018年)と同時期に公開され、謂わば遺作ともなってしまいましたが、最期の主演作品としては相応しいとも思える作品でした。

 

ただ、初のプロデュース作品でもあったことを鑑みますと、志し半ばでの急逝が本当に惜しまれますね。

 

予期せぬ急逝という点では、映画の冒頭の大杉漣さん演じる教誨師・佐伯保の台詞から「今年はもう10月というのに毎週の様に台風に見舞われて・・・。」という台詞が、あたかも例年にはない今年の稀にみるような大型台風による災害の連続の気候だった事を、まるで知っておられて予言されていたかのような言葉で、何だか不思議な感覚に陥ってしまいました。

 

全編に亘り、一切劇伴もなく舞台劇のように簡素な教誨室といった一室において、登場人物が1対1で対話するといった演技一本で勝負する会話劇の映画に挑戦する事は、本人の意図した事ではないにせよ、それが役者人生の締めくくりとなることは、大杉漣さんの代表作として相応しいのみならず、大杉漣さんにとっても、私の勝手な解釈ながら、すごく幸福な事だったのではないかとも思われました。

 

 

私的な評価としましては、

この映画で問題提起される日本の死刑制度の是非の点では、私の意見と致しましては、冤罪の防止などからも、「国家が人を殺す」といった現在の死刑制度を廃止し、その代替案に、少年法による特例や特別恩赦(特赦)による減刑さえも認めない<終身刑>の採用を図るべきとの意見を持っています。

ですが、明らかに、犯行の裏付けが取れていて、且つ、大量殺人事件の犯人などの場合には、心情的には死刑執行という手段を望む声も理解出来なくはないですが、それでも犯人を殺したとしても犯罪被害者の生命は決して戻って来ないのですから、「国家が人殺し」を行うのはどうも看過できないですね。

と言った様な、私の主義主張はさておき、映画の評価的には、

この様に、死刑制度の是非を考えさせる意味合いでも、かなりの意欲作であり、迫真の演技合戦による会話劇でもありましたので、五つ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の四つ星半の評価も相応しい作品かと思いました。

 

是非、多くの皆さんも、この映画をご覧になられて、侃々諤々(かんかんがくがく)と、日本の死刑制度の是非などについて議論を交わすきっかけ作りにもなればと思います次第です。

 

 

●映画『教誨師』本予告

 

 

 

 

 

※京都市上京区のミニシアターの出町座さんでも、今週の金曜日まで、朝イチの9:45から上映される予定。

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

最近聴いている曲:Future Is My Name 『道シルベ』#カメ止め #佐渡未来

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本日12月7日は、映画『カメラを止めるな!』の目薬子役の母親役で出演されていた、佐渡未来(サワタリ・ミキ)さんのお誕生日と言うことで、佐渡未来さんの持つもう一つの顔・Rockバンド<Future Is My Name>のVocalistとして、ご自身で作詞・作曲をなされるなど、FUNKYに精力的に活動されている姿をご紹介したいと思います♫

 

 

 

 

 

▲目薬子役(ギラルド沙羅ちゃん)と母親役(佐渡未来さん)。

※画像は勝手乍らお借りしました。

 

▲インディーズのRockバンド<Future Is My Name>

 

 

♔デビュー・ミニアルバム『ー道シルベー』

 

 

 

 

●Future Is My Name『道シルベ』Music Video

 

 

 

●Future Is My Name 『道シルベ』 Live Versionj

 

 

 

 

●Future Is My Name 『道シルベ/少年Knife』試聴版

 

 

♔セカンド・アルバム『Dual』

 

 

 

 

●Future Is My Name 『No Limit』 Music Video

 

 

 

●Future Is My Name 『No Limit』 Live Version

 

 

 

 

 

 

 

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『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』(2016年)3D字幕ATMOS & DVD再鑑賞

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一昨年の公開当時、2016年11月25日(金)の公開3日目に、イオンシネマ京都桂川において、3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映で鑑賞し、魔法動物ニフラーなどが、私の目の真ん前まで飛び出して来て、その臨場感に感動したのを覚えています。

 

そして、先日、ファンタスティックビースト・シリーズの第2弾の『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』の鑑賞に行くに際して、既に購入済みの本作の廉価版DVDにて復習をしておくべく再鑑賞。

 

※尚、2018年12月3日(月)に、イオンシネマ京都桂川において、『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』を2D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映にて鑑賞してきました。

 

今回は、一昨年に、ブログ記事化していなかったので、この機会に、本作『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』の感想を備忘録的に記録に留めさせて頂きます。

 

 

 

「『幻の動物とその生息地』の編纂者の活躍による前日譚(16.11/25・3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映鑑賞&DVDにて再鑑賞)」

ジャンル:ファンタジー

原題:FANTASTIC BEASTS AND WHERE TO FIND THEM

製作年/国:2016年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/1/

上映時間:133分

公開日:2016年11月23日(水)

監督:デヴィッド・イェーツ

脚本:J・K・ローリング

キャスト:

エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、コリン・ファレル、エズラ・ミラー、サマンサ・モートン、ジョン・ヴォイト、カーメン・イジョゴ

 

 

【解説】

世界的人気を誇る大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズ完結から5年を経て、新たに送りだされるシリーズの第1作。

原作者J・K・ローリングが自ら脚本を手がけ、実際に発売もされたホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」の編纂者である魔法動物学者ニュート・スキャマンダーが繰り広げる大冒険を描く。

未知の幻獣を求めて世界中を周り、ニューヨークにたどり着いたニュート。

ところが、魔法のトランクに詰め込んでいた魔法生物たちが逃げ出してしまい、魔法生物を禁じているアメリカ合衆国魔法議会のお尋ね者になってしまう。

さらに、魔法の根絶を目論む秘密結社・新セーレム救世軍の暗躍で、事態は思わぬ方向へ転がっていく。

主人公ニュートを「博士と彼女のセオリー」のオスカー俳優エディ・レッドメインが演じ、ヒロイン役には「インヒアレント・ヴァイス」のキャサリン・ウォーターストンを起用。

共演にもコリン・ファレル、エズラ・ミラー、サマンサ・モートンら豪華キャストが揃う。

 

「ハリー・ポッター」シリーズ5作目から監督を務めてきたデビッド・イェーツがメガホンをとる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

本作品は、『ハリー・ポッター』シリーズの前日譚であり、過去作に相当する新シリーズの第一弾。

 

当初は、原作者のJ・K・ローリング女史により3部作の予定であったのが、結局、計5部作が製作される予定とのこと。

 

舞台は『ハリー・ポッター』シリーズの舞台設定よりも、今回は、70年ほど遡った1920年代のアメリカ・NYの舞台。

主人公は、ハリー・ポッターたちが魔法学校で勉強していた指定教科書の『幻の動物とその生息地』の編纂者である、ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)。

 

 

今回、彼が世界中で収集し記録・保護した魔法動物達が、ニューヨーク滞在中に逃げ出して、ちょっとした騒動起こしていたのですが、折しも、その魔法動物がニューヨークで発生した怪奇現象や怪奇殺人事件の犯人だと疑われるのでした。

 

 

彼は、その疑念を晴らすべく、偶然知り合ったノー・マジ(魔法を使えない人間)のジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)、アメリカ合衆国魔法議会(通称:アメリカ魔法省)のティナ・ゴールドスタイン(キャサリン・ウォーターストン)、読心術が得意な、その妹クイニー・ゴールドスタイン(アリソン・スドル)と協力して、逃げ出した魔法動物が大きな騒ぎを引き起こす前に捕獲するとともに、真犯人に迫り、遂には闇の勢力と対決することになるのでした。

 

 

『ハリー・ポッター』シリーズの後半の4作を手掛けたデヴィッド・イェーツ監督は、旧シリーズでは、原作自体のその物語の展開上致し方がなかったとは言え、後半になるに従って、かなり暗いトーンの映画になってしまっていたのですが、今回の新シリーズ第一弾に関して言えば、やや映画全体の雰囲気が明るくなっていたのが嬉しかったですね。

 

違う言い方をするならば、明快で、エンターテイメント性に富んだ作品に仕上がっていましたね。

 

 

これは、この新シリーズから、脚本のズブの素人ながらも、原作者のJ・K・ローリング女史が直接脚本家として拘わっていたからなのか、それとも今回からニューヨークが舞台になったことで、よりアメリカ色豊かな作品となったのかは定かではないですが、逃げ出してしまった魔法動物の捕獲をタテ軸に、(冒頭の魔法界の新聞記事に掲載されていた)、『ハリー・ポッター』シリーズからお馴染みのグリンデルバルドの逃亡にまつわる闇の勢力との対決をヨコ軸として、2つの軸でお話しが展開されることになることで、特に、タテ軸の逃げ出した魔法動物達のイタズラが面白くて、エンタメ性が増している点で、トーンが明るくなって、アメリカ色濃厚なファンタジー作品に仕上がっていて、素直に面白かったですね。

 

 

私個人的には、今作では数々の魔法動物が登場しましたが、その中でも、光る物や貴金属を食べる、一見するとカモノハシの様な魔法動物ニフラーがまるで日本の昔の特撮ドラマの「ウルトラQ」の怪獣カネゴンみたいで面白かったですね。

 

 

他にも、特に、『ハリー・ポッター』シリーズにも登場していた魔法動物ボウトラックルは、あたかもマーベル映画の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のグルートの様な植物で、主人公ニュートがピケットと名付けて可愛がるほどに、可愛くて仕方なかったですね。

 

その他、思いのままに姿を消すことが出来る魔法動物デミガイズや、伸縮自在の魔法動物オカミーなど、一見すると現存する動物と似通っていますので、「日本のアニメのポケモンなどに比べて魔法動物の造形に創造力が乏しい。」と言った辛辣な意見もあるようですが、私からすれば現存する動植物と似通っているからこそ親近感が増して良かったのではと思いました。

 

 

 

 

また、主人公の脇を固める個性的な登場人物は、極めてアメリカを象徴するようなキャラクター像。

 

 

姉のティナ・ゴールドスタインは、主人公のニュートとの口論が絶えず、自分の信念のためならばがむしゃらに突き進んで行くキャリアウーマン型のアメリカ人女性。一方、その妹、クイニー・ゴールドスタインは、あたかもマリリンモンローの様な女性フェロモン溢れるアメリカ人女性のひな形の様な典型例。

 

 

ふとした切っ掛けで事件に巻き込まれ、そのまま協力者になるといったアメリカ映画の善人の典型的パターンとして登場するノー・マジ(非魔法種族=普通の人間)のジェイコブ・コワルスキーは、主人公との遣り取りも絶妙。

軽妙でコミカルなジェイコブと妹クイニー、口喧嘩の絶えない主人公ニュートとティナ、二組の男女の恋愛模様も、本作の隠し味として、大人味なテイストをより一層増しているかの様でした。

 

 

更に、今回の作品では、英国ではマグルと呼ばれているノー・マジ(魔法を使えない人間)と魔法族(魔法使い)との関係性にも触れており、何故、ノー・マジに気付かれないように魔法族は生きなければならないのか。というアメリカ合衆国魔法議会内での遣り取りなどは、マイノリティ-である魔法使いの立場を物語っていますが、多民族国家であり、人種のるつぼとも呼ばれるアメリカ合衆国を背景にして語られると、よりリアルで説得力がありました。

 

※尚、この辺りの詳細な設定については、上記の公式サイトの「北アメリカの魔法界」というJ・K・ローリング女史による【解説文】がより詳しいので、お目を通されると良いかと思われます。

 

 

アメリカ合衆国魔法議会の長官のパーシバル(コリン・ファレル)は、いかにも野心満々の悪党ぶりを醸し出し、主人公ニュートとの対比が際立っていて、これだけ勧善懲悪の図式がハッキリし過ぎていて、意外性がないのが意外なくらいの予定調和を感じさせるのは、やはり本国でも児童向け文学書扱いされていた『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリング女史ご本人によるプロの脚本家ではない素人による脚本なので致し方ないのかも知れないですね。

 

 

ただ、本作に限って言えば、主人公ニュート役のエディ・レッドメインの活躍もさることながら、新セーレム救世軍という秘密結社でビラ配りをする、訳ありそうな美少年クリ-デンス役演じるエズラ・ミラーの印象が、その髪型のみならず(苦笑)、かなり強かったですが、あっと驚く大物の登場も!!!

 

 

<大人向けハリー・ポッター>と謳っている人も居られますが、第一弾の今作を観る限り、かなり大人向けのテイストもありはしますが、お話しの展開自体は小学生の子供にも充分観るに耐える映画で、むしろ夢があって子供の方が面白く観られる作品かと思いました。

 

 

私的な感想と致しましては、

一昨年の公開当時に、3D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映で観た時には、音響効果、3D効果ともに臨場感が凄くて、それでも、イオンシネマ京都桂川では、ULTIRA上映にも別途料金は発生しないので、3D料金の別料金だけで、あの感動を味わえる上に、字幕版だったので、字幕派の私にとっては、かなり有り難かったですね。

 

そして、今回、既に購入済みだった廉価版DVDで再鑑賞して観直しますと、冒頭の導入部など、魔法界の新聞記事の見出し文字の説明描写のみで、グリンデルバルドの逃亡などを理解させるのはちょっと難しいかとも思いましたので、原作者のJ・K・ローリング女史がプロの脚本家でないにせよ、もう少し親切な作り・演出を心掛けて欲しく思いました。

 

でも、『ハリー・ポッター』シリーズと同じ地続きの世界ではありますが、この第一弾の時点では全くの別物と言っても良いほどでしたので、『ハリー・ポッター』シリーズ未経験者や詳しくない人でも大丈夫な作りになっていたのには改めて感心しましたね。

 

魔法動物達が愛らしいのは何よりも好印象でしたし、ノー・マジのジェイコブと魔法使いたちとで育んだ友情を描くなど、今作はシリーズ物でありながらも、一話完結の映画としてもちゃんと観られる作品としても見事に仕上がっていたので、脚本の上で、多少粗さもあるようですが、3D字幕版ドルビーアトモスULTIRA上映の効果も加味しまして、五つ星評価的にも、文句なしの★★★★★(100点)の満点評価が相応しい作品でした。

 

 

●『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』本予告【HD】2016年11月23日

 

 

 

 

 

●J・K・ローリング「北アメリカ大陸の魔法界」紹介映像【HD】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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で、この過去のブログ記事を書いている本日は、なんと私の誕生日。

 

また2年前と同じく、両親からは、眼鏡市場でメガネを購入してプレゼントしてくれるみたいなのですが、最近、メガネの度数が合わなくなってきていたので、とても有り難いですね!!!


 

Googleのトップページも、ロウソクをくゆらせた文字のお誕生日仕様で、祝ってくれています(^^)v

 

 

Twitterアカウントも、お誕生日仕様で、風船が舞っています(^^)v

 

 

 

この歳になって誕生日も何も祝うようなものでもないのですが、自分用のプレゼントとして、ファンタビの魔法動物ボウトラックルのピケットのフィギアでも購入しようかな??(笑)。

 

⇒ で、思案した挙げ句、Amazonサイバーマンデー期間中と言う事でポイントが7倍になるらしいので、結局、ピケットのフィギアを発注しちゃいました(^^)v

 

 

取りあえずは、『カメラを止めるな!』アツアツファンブックは購入しましたけれど(笑)。

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018年)2D字幕ATOMS #ファンタビ

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事前に、前作のこのファンタビ・シリーズ第一弾をDVDで再鑑賞し、予習をした上で、先日の12/3(月)に、ようやく、シリーズ第二弾の『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』を、イオンシネマ京都桂川において、2D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映にて鑑賞してきましたので、今回は、取り急ぎ、この作品についてご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

 

「【続きから続くへ】といった中繋ぎ的作品(18.12/3・2D字幕ドルビーアトモスULTIRA上映)」

ジャンル:ファンタジー

原題:FANTASTIC BEASTS THE CRIMES OF GRINDELWALD

製作年/国:2018年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/

上映時間:134分

公開日:2018年11月23日(金)

監督:デヴィッド・イェーツ

キャスト:

エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、アリソン・スドル、ダン・フォグラー、ジュード・ロウ、エズラ・ミラー、クラウディア・キム、ジョニー・デップ、ゾーイ・クラヴィッツ、カラム・ターナー、ウィリアム・ナディラム、フロンティス・ホドロフスキー

 

 

【解説】

大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じ魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描いた「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」から続く物語。

 

アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。

恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデンバルドの行方を追う。

 

前作に続きデビッド・イェーツ監督がメガホンをとり、ニュート役の主演エディ・レッドメインほかメインキャストが続投。

若き日のダンブルドア役をジュード・ロウが演じる。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

率直な感想と致しましては、

冒頭のグリンデルバルドの移送時の逃亡シーンのアクロバティックなアクションシーンは4DXやMX4D向けの趣向だとしても、どうやら原作者であり脚本担当のJ・K・ローリング女史は、前作での明るく面白いエンタメ映画的なムードを払拭し、あたかもマーベルヒーロー映画のMCUにも対抗しうる、ダークで大人向けのウィザーディング・ワールド映画を目指そうと大幅な方針転換を図ったかのようでしたね。

 

前作のような幅広い観客層にも受ける娯楽映画ではなく、まるで如何にも『ハリー・ポッター』シリーズの後半のお話しの展開の様な、打って変わって、かなり暗いトーンのお話しになってしまい、正直、全体的に重苦しい空気感の物語に変貌してしまっていました。

 

それも良いように解釈すれば、ダーク・ファンタジックな作風と捉えることも出来るので、決して悪い訳ではないのですが、原題の副題にある通り、今回の主役は、善悪で区分けすると、悪役である<グリンデルバルド>ですので、この様な暗いトーンになるのも致し方ないのかも知れないですね。

 

 

また、そもそもの原題の副題は、<グリンデルバルドの悪事(或いは犯行、犯罪、悪行)>であって、今回の邦題の『黒い魔法使いの誕生』って、『ハリー・ポッター』シリーズ自体には、黒魔術や白魔術といった概念はないはずですので、黒人など肌の色が黒い魔法使いを指すのかと思っていたら、どうやらグリンデルバルドの事を指しているみたいで、それならば、既に前作の時点で誕生してる訳だし、今更になって、この「誕生」の言葉の引用はないはず。

 

それを言いたいのならば、グリンデルバルドに冠すべき適当な言葉としては、むしろ<闇の魔法使い>でしょうね。

 

<グリンデルバルド>といった固有名詞では、一般的な人々には、かなりマニアックで意味合いが狭義であり過ぎて解り辛いというのであれば、たとえば<闇の魔法使いの犯行>といった様な邦題にすれば良かったのに・・・。って、そこから、そもそも言葉選びが間違っていたような気がしてならなかったですね。

 

 

そういった副題における日本語表記の言葉選びの問題や疑問点はさておき、今作は『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』の続編の第2部でした。

全5部作の予定だというからには、今作は中途半端な位置付けに感じてしまうのは致し方ないにしても、『ハリー・ポッター』シリーズの時のような、ほぼ1話完結型とは異なり、【続きから続くへ】といった様な中繋ぎ的な脚本になってしまっていたのは、非常に残念ではありましたね。

 

このために前作を観ていないと細部に亘り意味合いが解り辛いのみならず、次回作以降の展開を待たなければ解らない新たな大いなる謎が出て来たりと、モヤモヤ感が収まらずに映画が終わってしまい、この映画単体として楽しむ事が出来ないといった点では、中途半端この上ない状態でしたね。

 

 

また、『ファンタスティックビースト』シリーズは、そもそもが、『ハリー・ポッター』シリーズでの指定教科書の『幻の動物とその生息地』の編纂者であるニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)の冒険譚のドキュメント的な映画を製作しようということで新シリーズ化された映画であるはずなのでした。

ですので、今作でも、たしかに新たな魔法動物(ビースト)たちも沢山登場はしてはおりました。

しかしながら、それら魔法動物の描き方が前作ほど丁寧ではなかったり、また新たな魔法動物たちも、中国や日本などアジア市場を意識してなのか、東洋の魔法動物が案外多く紹介されていたりするのかな。などと、ついつい要らぬ事までに詮索して変に気を回してしまうほど、魔法動物たちのその存在自体は、お話しの本筋の展開とは大きくかけ離れた存在でしかなかったのでした。

 

中国に生息するとされる魔法動物ズーウーも、それなりに可愛かったですけれどね。

 

▲中国に生息するとされる魔法動物ズーウー。

 

ただ、そんななか、前作でお馴染みになった魔法動物ボウトラックルのピケットや魔法動物ニフラーも、今作ではイタズラではなく、ちゃんと役目を果たして活躍をしてくれる点は頼もしかったですし、面白かったですね。

 

▲前作でもお馴染みの魔法動物ニフラー。

 

▲魔法動物ボウトラックル。

 

▲魔法動物ボウトラックルのピケット。

 

今作の舞台は1920年代後半の英国のロンドン。そして、フランスのパリ。

本作の主人公も、前述した通り、一応は、魔法動物学者のニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)です。

彼は、魔法動物を守る為、不思議な空間が広がるトランクを手に世界中を旅しているのでした。

 

 

そんな或る日、前作で捕らえたはずの<闇の魔法使い・グリンデルバルド(ジョニー・デップ)>がアメリカ合衆国魔法議会の収監先から欧州に移送する途中に逃亡。

 

 

ロンドンでは、ニューヨークでの渡航中にひと騒動を起こしたニュート・スキャマンダーに海外渡航禁止命令が解けない中、兄のテセウス・スキャマンダーの計らいで、英国魔法省で勤める身になれば渡航許可を与える旨の提案を打診されるが丁重に断るのでした。

 

すると、母校のボズワーツ魔法学校の恩師であるダンブルドア(ジュード・ロウ)から、死んだはずと思っていたクリ-デンス(エズラ・ミラー)の生存を知らされ、必ずや彼を利用するべく<闇の魔法使い・グリンデルバルド>が働きかけてくるはずなので、早急に、彼を追うように指示されるのでした。

クリーデンスは<オブスキュラス>を産む者であり、自分の出自に悩み、精神状態は不安定であり、彼が、あのグリンデルバルドの闇の勢力の手に堕ちれば、その制御不能な魔力により、世界は大混乱となるであろう。

そして、魔法界のみならず、人間界にも甚大な被害が及び、多くの者が虐殺されることとなると、その切迫した危険性を説くのでした。

 

 

そして、一方、ニュートに恋心を抱いていたアメリカ合衆国魔法議会に勤務するティナ(キャサリン・ウォーターストン)は、魔法界の新聞記事を読んで、兄・テセウス・スキャマンダー(カラム・ターナー)の婚約者のリタ(ゾーイ・クラヴィッツ)とニュートが婚約をしたと誤解をして、失意の底にあるのでした。

 

 

 

また、アメリカからロンドンのニュートの元へやって来た、ティナの妹クイニー(アリソン・スドル)の方も、ノー・マジ(非魔法族=魔法を使えない人間)のジェイコブ・コワルスキー(ダン・フォグラー)とは交際も結婚も出来ないことに大いに不満を募らせていたのでした。

 

 

 

他方で、<闇の魔法使い・グリンデルバルド>のその企みを知ってか知らずしてか、パリのサーカス団に身を潜めていたクリ-デンス(エズラ・ミラー)とナギニ(クローディア・キム)の二人も、共に協力し合って脱走を図ろうと画策していたのでした。

 

※クローディア・キム=日本ではキム・スヒョン名義にて知られる韓国人女優さん。

 

 

その後を追うように、ダンブルドアからの特命を受けたニュートは、ノー・マジ(非魔法族)のジェイコブと共に、違法手段により、パリへ向かうのでした。

 

 

と、まぁ、冒頭部分のみでも、これだけのお話しの展開の濃さ(笑)。

主人公のニュートとアメリカ合衆国魔法議会のティナ。

そして、ティナの妹のクイニーとノー・マジ(英国ではマグルと呼ばれる非魔法族の意)のジェイコブの恋バナについてはさておき、

ボズワーツ魔法学校のダンブルドア校長と<闇の魔法使い・グリンデルバルド>。

そして死んだはずのクリーデンスの出自にまつわる自分探しのお話しが展開上、更に絡んでくる事から情報過多この上ない状態。

 

私も前作をDVDで再鑑賞することで予習して劇場鑑賞に臨んでいたので、何とか、今作のお話しに着いて行けましたが、やはり、前作を観ていないと全く訳が解らない、まさに、<一見さんお断り状態の作品>になってしまっていましたね。

 

 

そんな中、今作の海外版のポスターが『ファンタスティックビースト』というメインタイトルよりも、副題の文字の方がひときわ大きい理由が解るくらいに、最も活躍したのは、このメインタイトルのこの魔法動物たちでも、主人公のニュート・スキャマンダーでもなく、悪漢役の<闇の魔法使い・グリンデルバルド>演じるジョニー・デップでした。

 

 

あのSF映画『スター・ウォーズ』シリーズさながらの様に、今作では、闇の勢力・暗黒面の世界に堕ちて行く魔法界の人々を描いている訳ですが、舞台設定を1920年代後半に置いたのも、第二次世界大戦前ということを意識したのが、今作でそれも明白にもなります。

 

 

ネタバレになるので、あえて詳しくは書きませんが、

先ず、若かりし日のダンブルドアとグリンデルバルドの妖しい関係性。

そして、今作はクリーデンスの自分探し<アイデンティティの追求>が謂わばメインテーマ的なお話しの展開になっていましたが、その真の正体についてのグリンデルバルドの爆弾発言。

 

今作に限って言えば、それだけでも、次回作の第3弾も絶対観ない訳には行かないような終わり方でした。

 

別に、ほぼ1話完結型の単体映画として成り立たなくても良いのですが、シリーズものだからって、勿体付けるのは止めて欲しいですね!

約2年後まで待たされる方の身にもなって欲しいです(汗)。

 

私的な評価と致しましては

先ず、ダーク・ファンタジックなお話しの展開に舵取りを修正し直した点は、善し悪しがありますので、ここで特に言及はしませんが、それ以上に、前述した通り、モヤモヤが晴れないままのラストでしたので、次回作への期待感は更に膨らみはしましたが、その分、本作のみで満足出来るまとまり方ではなく、謂わば、中継ぎ的な中途半端な位置付けの作品だったことは否めないので、五つ星評価的には、高評価ながらも、★★★★(80点)くらいの評価が相応しいかと思いました次第です。

 

 

●映画『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』本予告【HD】2018年11月23日(金・祝)公開 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎自分自身への誕生日プレゼントとして、魔法動物の「PICKETT(ピケット)」のフィギアを購入。

 

 

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レキシ『きらきら武士』feat. Deyonna(椎名林檎) #レキシ #きらきら武士 #忠臣蔵

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本日12月14日は、江戸時代の元禄年間に、のちに忠臣蔵とも呼ばれる、赤穂浪士の吉良邸討ち入りの日であったという事ですが、

先日、今月初めのNHK・SONGSに、地上波初出演されていた、池田貴史ソロプロジェクトの<レキシ>がLIVEパフォーマンスされていた数々の曲。

その中でも、特に、『きらきら武士』(椎名林檎さんとのコラボ曲)がノリがすごく良かったので、ついつい、今更ながらですが、2011年に発売された、2枚目のアルバム『レキツ』を購入して、ヘビロテ状態になっています!!!

 

 

 

 

 

●レキシ / きらきら武士 feat. Deyonna

 

 

それでは、今宵は、この曲でオヤスミなさい(-_-)zzz

 

 

レキツレキツ
2,593円
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レキツ (DVD付)レキツ (DVD付)
3,519円
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『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』(2017年) #セルジオセルゲイ #キューバ映画

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なかなか面白そうな題材を扱ったミニシアター系の作品でしたが、ちょうど、運良く、滋賀県大津市のシネコンのユナイテッド・シネマ大津でも上映してくれていましたので、先日、私の誕生日の前日の12/8(土)に、CLUBーSPICE会員カードの鑑賞ポイントが12ポイント貯まっていたので、父親の分も一緒にポイントによる2名分無料鑑賞をしてきました。

 

つきましては、取り急ぎ、今回は、この作品についてご紹介させて頂きたいと思います。

 

 

「ソ連崩壊で帰還出来ずにいた元宇宙飛行士の実話を基にした架空の話(18.12/8・字幕)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:SERGIO AND SERGEI

製作年/国:2017年/スペイン=キューバ

配給:アルバトロス・フィルム

公式サイト:http://sergiosergei.com/

上映時間:93分

公開日:2018年12月1日(土)

監督:エルネスト・ダラナス・セラーノ

キャスト:

トマス・カオ、ヘクター・ノア、ロン・パールマン、ユリエット・クルス、マリオ・グェッラ、アナ・グロリア・ブデユン、アルマンド・ミゲル・ゴメス、カミラ・アーミッシュ、イダルミス・ガルシア、アイリン・デ・ラ・カリダー・ロドリゲス、A・J・パックリー、ローランド・レイムヤノフ、ルイ・マヌエル・アルバデス

 

 

【解説】

実在した旧ソビエトの宇宙飛行士で「最後のソビエト連邦国民」とも言われたセルゲイ・クリカレフをモデルに、冷戦終結に振り回された2人の男たちを描いた異色コメディ。

 

東西冷戦時代が終焉を迎えようとしていた1991年。

キューバ在住の大学教授セルジオは、宇宙ステーションに滞在中のソ連宇宙飛行士セルゲイからの無線を受信。

2人は交信を続ける中で、国境や身分を越えて親友となる。

しかし、ソ連の崩壊によってセルゲイは帰還無期限延長を言い渡されてしまう。

セルジオは無線を通じて親友となったセルゲイを救うために、とんでもないアイデアを思いつく。

 

監督は「ビヘイビア」などを手がけたキューバ人監督エルネスト・ダラナス・セラーノ。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

率直な感想としましては、

キューバで製作された宇宙に関わる映画というので、どんな映画なのか想像が付かなかったのですが、ワイヤーアクション以外にも、予想外にVFX技術も多用されており、東西冷戦時代末期を舞台に、ソビエト連邦の崩壊により、ミール宇宙ステーションからの帰還が無期限延期になってしまっていた宇宙飛行士セルゲイ(ヘクター・ノア)と、アマチュア無線を通じて知り合ったキューバ人の大学教授セルジオ(トマス・カオ)との交流と友情を描いたハートフルなコメディ映画で、なかなか面白かったです。

 

 

東西冷戦時代の終結期の実話に奇抜な創作を織り交ぜ、時代に翻弄されながらも助け合おうとする人々の姿をユーモアと風刺を効かせて描き、またSF映画へのオマージュも添えたキューバ発のコメディ作品。

 

 

お話しの流れ的には、

タイトル名の1人であるセルゲイのモデルは、<最後のソビエト連邦国民>とも呼ばれた宇宙飛行士セルゲイ・クリカノフ。

ミール宇宙ステーション滞在中に旧ソビエト連邦が崩壊し、帰るべき国がなくなってしまい、そんな彼が地上の民間人と無線交信していたエピソードに着想を得て、キューバ人監督のエルネスト・ダラナス・セラーノが、生活苦に喘ぎつつも家族と幸せに過ごした当時の自分を主人公の大学教授セルジオに自己投影して脚本を書いたそうです。

 

 

 

一方、社会主義陣営の本丸であるソビエト連邦の解体の余波を受け、経済危機に苦しむ1991年の社会主義国家のキューバでは、ソ連に留学した経験の後に、マルクス=レーニン主義の社会主義哲学を教えていた大学教授のセルジオ(トマス・カオ)でしたが、今となっては机上の空論の哲学では、年老いた母と幼い娘の食事もろくに稼げなくなってしまっていました。

 

 

そんな中、趣味の無線で国外の情勢について探っていた、そんな或る日、ミール宇宙ステーションに単身で滞在する、ソ連の宇宙飛行士セルゲイ(ヘクター・ノア)との交信に成功し、その後も、無線愛好家のセルジオは、自国キューバ政府からの監視活動から隠れながらも、夜な夜な2人で語り合ううちに、この激動の時代から取り残された2人はいつしか大気圏を越えた親友になっていったのでした。

 

 

キューバ人のセルジオのもう1人の無線愛好家仲間である、ニューヨークに住むアメリカ人ジャーナリストで、『アポロ計画の陰謀』という本の著者のピーター。

ピーター役を演じる、ロン・パールマンの起用は、「実は、スタンリー・キューブリック監督がアポロ11号月面着陸の映像を捏造した」という半ば都市伝説のような陰謀論を元にしたコメディ映画『ムーン・ウォーカーズ』(2015年)でもCIA局員を演じていたことも起用理由だったのかも知れないですね。

また、劇中のピーターの台詞に『カプリコン・1』の名前が出て来る辺りも、ニヤリとさせられました。

 

そして、ニューヨークに住むピーターは、マルクス=レーニンによる共産主義の信奉者のキューバ人大学教授のセルゲイに対し、実は自分はポーランド出身のユダヤ人であり、両親が当時のソビエト連邦政府によって殺された過去があり、それも、ナチスのヒトラーではなく、スターリンによる粛清によってという経緯を独白するシーンがとても印象的でした。

 

 

劇中、スペイン語(キューバ人のセルジオ)、ロシア語(ソ連の宇宙飛行士セルゲイ)、英語(アメリカ人のピーター)との3ヶ国語が飛び交う中、

アマチュア無線の交流相手には、どこの国や出身も関係ないと、祖国のゴタゴタで宇宙に1人取り残されたセルゲイを何とか帰還させようと、キューバ人のセルジオとアメリカ人のピーターは、自分自身の国や立場も越えて協力し合うのでした・・・。

 

と言ったイントロダクションのお話しでした。

 

 

宇宙ステーションに1人残されたセルゲイも、ミール宇宙ステーションのソーラーパネルに宇宙の塵や隕石が衝突したりと大ピンチな中、いったいどんな救出劇が待っているのかとヒヤヒヤものでした。

 

この点は、あの『ゼロ・グラビティ』(2013年)をも彷彿させる映画でもありました。

 

自分の国や立場を越えて協力する姿は、あたかも前オバマ政権下で<キューバの雪解け>とも称されるアメリカとの関係改善が進んだにも拘わらず、現在のトランプ政権によって、<分断と対立の時代>へとその国家同士の関係が再び冷え込みつつある状況を憂いているかの様でもありました。

 

 

また、セルジオの無線交信について監視活動を続けるキューバ政府の職員の行動が、旧態依然としていて、かなり滑稽で、まるで、現状のトランプ政権のアメリカ第一主義の保護政策の様でもありました。

 

 

そして、宇宙ステーションから地球を撮した映像やキューバの街並みの俯瞰ショットの多用は、国境やその国の制度で人々を分け隔てるのが、実にちっぽけで愚かな事だとする暗喩の様でもありました。

 

 

映画では、当時のキューバの貧困ぶりも描かれていましたが、東ヨーロッパ諸国の、所謂、社会主義陣営の解体で、その余波から、キューバももっと暗い世情かと思っていましたが、いくら政府や不況に苦しめられても、粗雑な食事事情や計画停電などの描写はありはしましたが、やはりラテン系の陽気なお国柄というイメージ通りに、年老いた母親も「また働きに出るわ!」などと、結構、前向きな国民性でしたね。

 

 

「知恵と創意工夫で頑張れば何とかなるさ!」という、ラテン気質のポジティブさも表現していて、密造酒を造ったり、アメリカへの亡命者のためのボートを作ったりして生計を立てていく姿は、この現在でも、キューバ国内の経済事情から限られた製作費の予算であってでも創意工夫次第で、ワイヤーアクションなど既存のVFX技術を駆使して、宇宙空間の映像も可能として、この様な素敵なハートウォーミングな作品が作れることを証明した、キューバ人のエルネスト・ダラナス・セラーノ監督には恐れ入りましたね。

 

それにしても、若干ネタバレになりますが、今回の救出劇のスポンサー企業になったコカ・コーラは偉大でしたね。

 

※実際には、劇場パンフレットによりますと、コカ・コーラとともに日本の日清カップヌードルがCMスポンサーになったみたいですね。

 

 

私的な評価と致しましては、

コメディに特化した、決して、大々的に笑い転げるような映画ではないですが、あえて、今作をソビエト連邦崩壊後の東西冷戦時代の終焉の頃を舞台にする事により、現在の社会情勢に厳しい社会風刺や暗喩を込めた作品にしながら、且つ、実にハートウォーミングな映画に仕上げた手腕は凄いと思いましたし、1991年の当時のキューバの暗い社会情勢にも負けないラテン気質でポジティブな国民性も表現しつつ、現在も厳しい経済情勢にあるキューバにて限られた予算であっても、この様な素敵で見劣りしない宇宙空間を描いた映画を製作出来ることを証明したエルネスト・ダラナス・セラーノ監督には拍手を送りたいほどでした。

従いまして、五つ星評価的には、大爆笑な映画でもなく、事実をベースにしているのでお話しが先読み出来てしまう点を差し引きましても、高評価の★★★★(80点)の四つ星評価くらいは相応しいなかなかの佳作だと思いました次第です。

 

今作は、なかなかの掘り出し物映画だと感心しきりでした。

 

 

滋賀県大津市のシネコンのユナイテッド・シネマ大津さん。

今後も、派手さはなくても、こう言ったミニシアター系の佳作も引き続き上映して下されば、作品によっては、足繁く劇場通いしたくもなりますので、今後とも、どうかよろしくお願い申し上げます。

 

 

●映画『セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!』本予告

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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『アリー/スター誕生』(2018年) #試写会 #Tジョイ京都 #レディー・ガガ

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先日、Tジョイ京都さんから、単なる偶然なのか、それとも、私への誕生日祝いなのか、レディー・ガガ主演作品と言う事で、予てから気になっていた映画『アリー/スター誕生』の試写会に当選させて下さったので、試写会の開催日12/11(火)に、父親と共に鑑賞に行って来ましたので、取り急ぎ、今回は、その試写会の感想について、ご紹介したいと思います。

 

 

 

 

「レディー・ガガは勿論の事、ブラッドリー・クーパーの歌声が圧巻!!!(18.12/11・2D字幕・試写会)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:A STAR IS BORN

製作年/国:2018年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/starisborn/

上映時間:136分

公開日:2018年12月21日(金)全国公開予定

監督:ブラッドリー・クーパー

キャスト:

レディー・ガガ、ブラッドリー・クーパー、アンドリュー・ダイス・クレイ、デイブ・チャペル、サム・エリオット、アンソニー・ラモス、ラフィ・ガブロン、ルーカス・ネルソン、グレッグ・グランバーグ、ロン・リフキン、バリー・シャバカ・ヘンリー、マイケル・D・ロバーツ、マイケル・ハーネイ

 

PG-12

 

 

 

 

【解説】

歌の才能を見いだされた主人公がスターダムを駆け上がっていく姿を描き、1937年の「スタア誕生」を皮切りに、これまでも何度か映画化されてきた物語を、新たにブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演で描く。

音楽業界でスターになることを夢見ながらも、自分に自信がなく、周囲からは容姿も否定されるアリーは、小さなバーで細々と歌いながら日々を過ごしていた。

そんな彼女はある日、世界的ロックスターのジャクソンに見いだされ、等身大の自分のままでショービジネスの世界に飛び込んでいくが……。

世界的歌姫のガガが映画初主演でアリー役を熱演。

 

もともとはクリント・イーストウッドが映画化する予定で進められていた企画で、「アメリカン・スナイパー」でイーストウッドとタッグを組んだクーパーが初監督作としてメガホンをとり、ジャクソン役でガガとともに主演も果たした。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

1937年のオリジナル版『スタア誕生』、そしてジュディ・ガーランド主演版『スタア誕生』(1954年)、更には、映画業界から音楽業界に舞台を移したバーブラ・ストライサンド主演版『スター誕生』(1976年)の過去2回のリメイク版も全作について未見ですが、今回、2018年の3回目のリメイク版、レディー・ガガ主演の『アリー/スター誕生』を試写会で鑑賞。

 



率直な感想としましては、

全米では批評家も大絶賛した今年度のアカデミー賞最有力候補と言われているらしいですが、果たしてそんなにも称賛されるほどの映画なのかと少々疑問が残りましたね。

 

 



お話しの筋書き自体は、かなり単純だし、映画が始まって30分もすれば、おおよそラスト前までは先読み出来る凡庸な展開でしたから。

 



ブラッドリー・クーパー演じる国民的有名歌手のジャクソンが自身の生い立ちを語る中で、そのラストもちょっと垣間見えてしまう辺りからも、お話しの展開にひねりが無くてイマイチ目新しさにも欠けたようにも思えました。


それに、そもそもあの後味を悪くして、泣かせよう泣かせようと図るような、涙を誘うようなラストの展開も、私は好きではなかったです。というより、むしろあの様な結末は嫌いですし、逆に、すごく許せない気持ちにもなりました。
何よりも、様々な依存症や心の病などと現在も葛藤しながらも闘ってる人々を失望させるようなラストでは、泣くにも泣かれなかったですから・・・!

 



ですので、映画のお話しの出来栄え自体は、イマイチでしたが、流石のレディー・ガガによる圧倒的な歌声と、そして、本業のガガの声量は勿論の事、有名ミュージシャンのジャクソン役のブラッドリー・クーパーのもの凄く渋い、あたかも魂の雄叫びのような声量が実に圧巻でした。

 

 

なので、映画自体は、イマイチながらも、劇中の歌や楽曲は、サントラ盤が欲しくなるほど素晴らしくて聴き応えがありましたし、予告編で再三流れている<SHALLOW(シャロウ)>という曲も映画館の音響効果が良いシアターで観ましたらば、凄く胸にズシンと響くような歌声で感動させられましたので、特に、音楽好きな人ならば、それを目的に鑑賞に行かれるのも良いかも知れないですね。

 



ロックというよりも、むしろカントリー音楽っぽい劇中曲がメインでしたが、現代がヒッップホップ全盛の時代だからこそ、歌詞や歌声で勝負するカントリーミュージックっぽい歌をアリー役のガガにも今回歌わせた点については、一部では批判的意見も散見しているようですが、私はこれは良かったと思っています。

 



私の場合には、鑑賞環境については、ドルビーサラウンドシステム7.1のスクリーン完備のTジョイ系列のTジョイ京都にて試写会の鑑賞をしましたので、音響効果がかなり凄かったので、是非、鑑賞の際には、この作品は、映画を観ると言うよりも音楽を聴く作品という点からも、出来ますれば、ドルビーアトモスやIMAXシアターなど音響設備が良い劇場での鑑賞がお薦めですね!

 



ただ、私的には、この作品も、音楽映画的には、なかなか素晴らしかったのですが、QUEENのフレディ・マーキュリーの半生を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』での感動ほどに、そんなにも何回もリピート鑑賞したくなる様な作品でもなかったですね。

 

 

私的な評価としましては、

映画のお話しの出来栄え自体は、イマイチでしたので、五つ星評価的には、星三つ半の★★★☆(70点)くらいの評価です。

ただ、流石のレディー・ガガによる圧倒的な歌声と、そして、本業のガガの声量は勿論の事、有名ミュージシャンのジャクソン役のブラッドリー・クーパーのもの凄く渋い、あたかも魂の雄叫びのような声量が実に圧巻でしたので、映画自体は、イマイチながらも、劇中の歌や楽曲は、サントラ盤が欲しくなるほど素晴らしくて聴き応えがありましたので、その分を星半分個分☆(10点)を加味致しまして、総合的な評価としましては、★★★★(80点)くらいの評価が相応しい作品かと思いました次第です。

 

 

尚、今回の作品には、カントリーミュージックの世界的な大御所ウィリー・ネルソンの息子・ルーカス・ネルソンがギタリストとして、サントラ盤の制作をはじめ劇中曲の作成にも積極的に参加して、約1年間に亘り、ブラッドリー・クーパーと地下室に籠もって一緒に曲を作り続けたらしく、ブラッドリー・クーパー自身が演じたジャクソン像のキャラクターも多分にルーカス・ネルソン、そして彼のバンドである<プロミス・オブ・ザ・リアル>の影響が大きいとの感謝の意を表しているとのことです。

 

▲劇場パンフレット:定価820円(税込)。

 

公開1週間前にも拘わらず、先週末の12/14(金)の時点で、偶然立ち寄りますと、既に劇場パンフレットを販売してくれているシネコンもありましたので、早速、記念にフライングゲットにて購入。

 

 

 

▲全34曲収録のサントラ国内盤CDも購入。定価2,700円(税込)。

 

 

拝啓、Tジョイ京都 さま。

今回も、試写会に当選させて下さり、予てから気になっていた話題作の『アリー/スター誕生』を、ひとあし早く鑑賞させて頂きまして誠に有り難うございました。

12月生まれの私の誕生日の直後の試写会の開催でしたので、まさしく誕生日プレゼントかのようで嬉しかったです。  

引き続き、来年もどうか宜しくお願い申し上げます。  敬具

                            

 

●映画『アリー/スター誕生』本予告【HD】2018年12月21日(金)公開

 

 

 

●洋楽 和訳 Lady Gaga, Bradley Cooper - Shallow (映画アリー/スターの誕生)

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

『斬、』(2018年) #斬 #京都シネマ #塚本晋也 #池松壮亮 #蒼井優

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12/21(金)に、時代劇好きな父親を誘って、ミニシアターの京都シネマで鑑賞。

今回は、特に、作品のチラシの情報さえも読まず、事前の予備知識ゼロの白紙の状態で劇場鑑賞に臨んだ為か、よく意味合いが解らぬまま鑑賞し、小難しい映画といった印象のみが残ってしまいましたが、塚本晋也監督が挑んだ初の時代劇映画『斬、』について、取り急ぎ、ご紹介したいと思います。

 

 

「暗喩の意味合いが解らず小難しい印象に感じた時代劇(18.12/21)」

ジャンル:時代劇

製作年/国:2018年/日本

配給:新日本映画社

公式サイト:http://zan-movie.com/

上映時間:80分

公開日:2018年11月24日(土)

監督:塚本晋也

キャスト:

池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也

 

PG-12

 

 

【解説】

「鉄男・・・」「野火」「六月の蛇」の塚本晋也監督が、池松壮亮と蒼井優を迎えて描いた、監督、出演、脚本、撮影、編集、製作を務めた自身初の時代劇。

250年にわたって続いてきた平和が、開国か否かで大きく揺れ動いた江戸時代末期。

江戸近郊の農村を舞台に、時代の波に翻弄される浪人の男と周囲の人々の姿を通し、生と死の問題に迫る。

文武両道で才気あふれる主人公の浪人を池松壮亮、隣人である農家の娘を蒼井優が演じ、「野火」の中村達也、オーディションで抜擢された新人・前田隆成らが共演。

 

「沈黙 サイレンス」など俳優としても活躍する塚本晋也監督自身も出演する。

 

2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 


この映画の鑑賞後、作品の意図する意味合いがイマイチよく理解出来なかったので、映画秘宝などでの塚本晋也監督のインタビュー記事を拝読しますと、監督自身の初の時代劇映画という事で、あのレイテ島戦記を描く『野火』と地続きの、今作は「非暴力」を主題にした「人を斬れない武士」である幕末期の浪人・都築杢之進役に池松壮亮さんを主演に迎えての反戦をテーマに描いた時代劇作品との事でした。

 


一般的な、所謂、痛快時代劇とは全く異なる、ある種、時代劇の体裁を衣にした反戦映画なのでしょうが、なにぶんと私も父も、事前情報を全く容れずに鑑賞に臨んだ事もあり、各配役や映画自体の暗喩の意味合いがイマイチというか、ほぼ全く理解出来ぬまま鑑賞していましたので、途中までは、「暴力の連鎖の無意味さ」を説く主人公の言葉や、その「人を斬れない武士」という存在からも、暗喩の意味合いは、もしかして、<自衛隊の存在意義>を主題にしているのかと思って鑑賞していましたが、それとは全く真逆な意味合いとして、右傾化しつつある現政権に対して警鐘を鳴らす意味合いを込めた反戦映画の様でした。

 



開国に揺れる幕府のために有能な武士を探して旅していた澤村次郎左衛門(塚本晋也さん)に、村の若者で、村娘ゆうの弟・市助(前田隆成さん)との木刀を使った稽古中にその腕前を見込まれて、江戸に向かう組の一人として引き入れられた、主人公の浪人・都築杢之進(池松壮亮さん)。

 

 

村を発つ直前に問題が発生。源田瀬左衛門(中村達也さん)率いる無頼派の浪人集団が村はずれの洞窟に居座ったのでした。

村人達は気味悪がって退治するように杢之進に依頼するのでしたが、杢之進は何の危害を加えられた訳でもないため話し合いで解決しようと図るのでした。

実際に、浪人集団の源田瀬左衛門たちは「悪い奴にしか悪さをしない」をモットーにした輩であり、村人達に危害を加える気など微塵もない様子でした。

杢之進は話し合いの結果を伝えるのですが、それでは村人達は納得せず、引き続き浪人集団を退治するように懇願するのでした。

 

 

そして、村の若者・市助と浪人集団との間に起きた、小さないざこざを切っ掛けに、今度は、澤村次郎左衛門が源田瀬左衛門を残して浪人集団を全員斬り殺す事件を引き起こすのでした。

 

 

浪人集団が退治されたことで村人達は喝采をあげるのでしたが、そこから悲劇が起こるのでした。

 

復讐に燃えた源田瀬左衛門が他の仲間を引き連れて村に戻り、村のなかの一家を惨殺してしまうのでした。

杢之進は惨殺された一家で唯一生き残った村娘ゆう(蒼井優さん)から仇討ちを懇願されるのですが、それでも躊躇するのでした。

 

 

もしも仇討ちが成就したとしても、その憎しみは連鎖し、また同じことを繰り返されるからでした。

 

といった、あらすじの、決して、所謂、王道の痛快時代劇とは全く違う趣の映画でした。

 

 

その後、劇中、杢之進は結局、澤村次郎左衛門の導きで、源田瀬左衛門ら残党が巣食う洞窟へと仇討ちに向かうまでは良かったのですが、いざ戦う段になると、杢之進は、真剣の日本刀を使わずに、傍にあった棒っ切れで戦い、徹底した「非暴力」で臨み、恋心を抱く村娘ゆう(蒼井優さん)さえも彼らに陵辱され性的暴行を受けている状況でもなお、杢之進は何もする事が出来ないのでした。

 

 

一般的な時代劇の筋書きの定石では、こういった厳しい状況・局面を打破し克服することでドラマチックな展開を生み、それがカタルシスともなるのですが、時代劇を彩る仇討ちの場面ですら『斬、』では徹底的にこの「非暴力」という状況を貫き通す辺りは、それを克服することが容易であればヒーロー然とするのでしょうが、安易に、それが克服出来ないことを描く事でなお、絶望的にも近い右傾化に向かいつつある今の時代の危険性に警鐘を鳴らしているのかも知れないですね。

 



また、映画自体は冒頭の刀鍛治のシーンから始まり、日本刀の真剣が鞘から抜かれる際に放つ風斬り音など、その重量感溢れる刀の音にこだわる塚本晋也監督だけあってダイナミックな音響や劇伴に呼応するかの様な演出は迫力があって凄かったのですし、都築杢之進役の池松壮亮さんの運動能力の高さによる殺陣の上手さは元より、剣豪の澤村次郎左衛門役を演じるに辺り、あの北辰一刀流玄武館に長らく志願して稽古を積んだらしい塚本晋也監督の殺陣の演技もなかなか素晴らしかったです。

 


殺陣を美しく魅せるカメラワークは、全体像を撮さないだとか、ブレがあったりとイマイチ惜しまれる点もあった様な気もしましたが、初の時代劇映画としてはなかなか良かったとは思いました。

 



ただ、ストーリー展開の上で、あまりにも「非暴力」に対する暗喩にこだわるが故に、「天道虫が上へ上へと登っていく」が如くといった比喩を使いながら、山奥への逃避行動という形でのラストへの着地点があまりにも不自然な締め方で尻切れトンボ的な感が否めず、主題たる「非暴力」との肝心の答えを残さぬまま、観客にその答えを委ねて丸投げしたままになっているのが、どうにも勿体なかったですね。

 

 

また、所謂、一般的なありきたりなヒーロー然とした勧善懲悪型の痛快時代劇とは一線を画す時代劇であり、主題の「非暴力」を暗喩とした反戦映画である点を一切知らずに、観に行くと、私たちのように、完全に呆気にとられてしまう作品でしたので、全く白紙の状態で観るのではなく、事前に映画のチラシなどで簡単な事前情報を知っておいた方が良い部類の時代劇映画かも知れないですね。

 



私的な評価としましては、
塚本晋也監督による、徹底したメッセージ性の濃い「暴力の連鎖の無意味さ」や「非暴力」といった暗喩が込められた反戦映画であるが故に、一般的な痛快時代劇に観られるようなエンタメ性に乏しい点で、そもそも商業的な娯楽映画としては成り立たない作りである点。

その上に、更に、肝心要の主題たる「非暴力」という訴求点が、ラストの着地点があまりにも不自然な締め方で尻切れトンボ的にぼやけてしまった感が否めず、確固たる答えを提示しないまま観客にその答えを丸投げしたままになっていた点も非常に勿体なかったでした。

理想としては、ラストの着地点としては、やや説教臭くなるかも知れないですが、杢之進と互いに恋心を抱いていた村娘ゆう(蒼井優さん)とが、再度、向き合って「非暴力」の在り方の帰結としての答えを語り合うようなシーンが欲しかったですね。

従いまして、

私が当初この作品の持つ暗喩の意味合いを全く理解出来なかった事を以て、この作品を低評価にするつもりは毛頭ありませんが、非常に勿体ない幕切れだったりした点や、あえてなのか訴求点が安易には理解し難い様な観念的な構造の時代劇映画になっていた点などを勘案しまして、五つ星評価的には、★3つ半の★★★☆(70点)くらいの評価が相応しい作品かと思いました次第です。

 

●映画『斬、』予告編

 

 

 

 

 

 

 

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クラウドファンディングで微力ながらも私も支援していた、大分県のBeppuブルーバード映画祭実行委員会さんから、主催の別府ブルーバード劇場の岡村照館主の直筆の御礼状とともに、リターン品である、別府ブルーバード劇場の特製タオルが、可愛い「くまモン」の切手を貼った小包で届きました♫

ちょうど良いXmasプレゼントになりました。

 

 

森田真帆さんはじめご関係者の皆様方どうも有り難うございました。

メリクリ&どうかよいお年をお迎え下さい。

 

来年こそは「災」がある年ではなく「福」多い一年でありますように。

 

 

 

 

 

 

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2018年サントラ盤ベスト10&Xmasプレゼント #眼鏡 #サントラ盤 #Xmasプレゼント

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HALU’S 【2018年サントラ盤ベスト10】

今年に私が購入したCDアルバム若しくはDLしたデジタル配信アルバムの計21枚の中から、聞き応えのあるサントラ盤ベスト10をピックアップしましたので、ご参考まで。

 

①ボヘミアン・ラプソディ:QUEEN

 

ほとんどを当時のLive音源を使用しているせいか聴けば聴くほど味わいがある、正にスルメの様なサントラ盤における神アルバム!!!

 

 

 

②グレイテスト・ショーマン

 

ミュージカル映画の王道的なサントラ盤。いずれの曲も良くて、上半期は、ずっと聴いていた様な気もします。

 

 

 

 

③アリー/スター誕生:レディー・ガガ&ブラッドリー・クーパー

 

映画の流れに忠実に、ほぼ時系列に各シーンの劇伴や劇中歌が収録されており、何度も聞いていると、何回もリピート鑑賞した気分にもなれる作り。レディー・ガガは勿論ながらも、俳優の域を超えた様な、ブラッドリー・クーパーの歌唱力にビックリ仰天でした!

 

 

 

④ニンジャバットマン:菅野祐悟

 

日本が誇る菅野祐悟さんによる<ニンジャバットマン>というもしも戦国時代の日本にバットマンの面々がタイムスリップしてきたら?といった設定の奇想天外なアニメ映画のサントラ盤。

日本古来の和太鼓や尺八や笙などの音色も盛り込んだバッドマンのテーマはなかなか聴き応えがあります。

 

 

 

 

⑤デトロイト

 

あまり知られていないですが、モータウンミュージックをはじめ、1967年に起きたデトロイト暴動事件の頃の、映画の切迫した内容とは真逆の、意外にも明るい音楽が収録されていて聴き応えがあります。

 

 

 

 

⑥アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

 

オリジナルスコア3曲&歌13曲で、1970~80年代を中心とした流行歌ばかりを収録しているので、当時に育った世代にはタマラナイ内容のサントラ盤。

但しながら、レーベルの関係か著作権の兼ね合いか解らないですが、フィギュアスケートのトーニャ・ハーディングのフリースタイルの際の演技曲のZZTopの曲が収録されていないのが、ちょっと物足りないですね。

 

 

 

 

 

⑦ピッチパーフェクト・ラストステージ(原題:ピッチパーフェクト3)

 

結局、全3作ともサントラ盤も購入しましたが、個人的には、このサントラ盤よりも「ピッチパーフェクト2」のサントラ盤の方が好きかも(汗)。

女性アカペラグループのベラ-ズの置き土産として聴いています。

 

 

 

 

⑧レディ・プレイヤー1(ソングアルバム)

 

オリジナルスコアのサントラ盤とは別に、ソングアルバムとして、スティーブン・スピルバーグ自身が選曲した劇中使用している歌のサントラ盤。

プリンスの「I Wanna Be Your Lover」、ビージーズの「ステイン・アライヴ」、ホール&オーツの「ユー・メイク・マイ・ドリームス」など、洋楽ヒット曲10曲が収録された懐かしさ満載の内容です。

「アイ,トーニャ」と同じく、レーベルの関係か著作権の兼ね合いなのか解らないのですが、予告編で再三流れていた、肝心のボン・ジョヴィの名曲「JUMP!」が収録されていないのが致命的ではありますね。

 

 

 

 

⑨デッドプール2(ソングアルバム)

 

セリーヌ・ディオン、a-ha、エアサプライなど名曲揃い挿入歌11曲+オリジナルスコア1曲のサントラ盤。

特に、a-haの「Take On Me」がMTV収録Versionなのが良いですね。

 

 

 

 

⑩SWEET19ブルース:安室奈美恵(※『SUNNY強い気持ち強い愛』)

 

オザケン(小沢健二さん)の曲がメインタイトルになっていた、邦画『SUNNY強い気持ち強い愛』でしたが、この安室奈美恵さんの懐かしいアルバムの収録曲からの挿入歌がかなり多くて、久し振りに、昔のCDを引っ張り出してきて聴き込んでいました。

やはりコレは安室奈美恵さん&小室哲哉さんのコンビの名盤ですね。

尚、小室哲哉さんによるオリジナルスコアのサントラ盤は発売されていますが、レーベルの関係や著作権の兼ね合いなのか、この『SUNNY強い気持ち強い愛』の挿入歌をまとめたソングアルバムは実現しなかったのが悔やまれましたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

【番外編】

映画『ボヘミアン・ラプソディ』に魅了され、触発されて・・・。エーーオ!!!

 

▲『Queen・伝説の証・モントリオールライヴ1981&ライヴエイド1985』のコンサートLIVEのBlu-rayとDVDまで購入しちゃいました(^^)v

 

 

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▲Xmasプレゼントに新調して貰った2種類の眼鏡。(遠近用&近々用)

 

昨日の12/26((水)の仕上がりの為に、1日遅れのXmasプレゼントになりましたが、日頃、両親のお抱え運転手の様に、いろんな所に車で送迎している事もあり、両親から、そんな(運転手もどきの)私の為に、眼鏡市場で、PC用の眼鏡と、遠近両用の車の運転用の眼鏡を2つ分も新調してくれました。

今までPC用の専用の眼鏡は使っていなかったので、2つの眼鏡を使い分けるのが少々面倒臭いですが、目の焦点が合いづらくなってきているので、用途によって眼鏡を使い分けないと眼を酷使する事にもなるので、先ずは慣れるしか仕方がないですね。

 

あと数年で、自動車免許の更新も迎えるので、今の視力をキープしておかなくてはならないですからね。

 

両親には、本当に感謝!感謝!の1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

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SWEET 19 BLUESSWEET 19 BLUES
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※オザケンのベストアルバム【刹那】も一応持っています。

刹那刹那
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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

『パッドマン 5億人の女性を救った男』(2018年) #パッドマン #インド映画 #PADMAN

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映画の題材が、インドで、生理用の紙製ナプキンの普及に努めた男の実話ということで、男性の私からは、ちょっとした苦手意識というか、観るのに、やや抵抗のあった本作ですが、仲良くして下さっている、映画ブロガーの、めえめえさんからのお薦め作品との後押しもあり、今回、変な偏見は捨てて、TOHOシネマズ二条にて、昨日の朝イチの午前8時30分からの上映回に本作の鑑賞に行って来ましたが、率直な感想として、予想を遥かに凌ぐほど、すごく面白くまた感動作でしたので、取り急ぎ、この作品についてご紹介したいと思います。

 

 

「現代の偉人・信念の人パッドマン(18.12/28・字幕)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:PADMAN

製作年/国:2018年/インド

配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント

公式サイト:http://www.padman.jp/site/

上映時間:137分

公開日:2018年12月7日(金)

監督:R・バールキ

キャスト:

アクシャイ・クマール、ソーナム・カプール、ラーディカー・アープテー、アミターブ・バッチャン

 

 

 

【解説】

現代のインドで、安全で安価な生理用品の普及に奔走した男の実話を映画化したヒューマンドラマ。

インドの小さな村で最愛の妻と新婚生活を送るラクシュミは、貧しくて生理用品が買えず不衛生な布を使用している妻のため、清潔で安価なナプキンを手作りすることに。

生理用品の研究とリサーチに明け暮れるラクシュミは、村人たちから奇異な目を向けられ、数々の誤解や困難に直面する。

そんな彼の熱意に賛同した女性パリーの協力もあり、ついに低コストで大量生産できる製造機の発明に成功。

農村の女性たちに、ナプキンだけでなく、その製造機を使って働く機械も与えようと奮闘するラクシュミだったが……。

主演は「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」のアクシャイ・クマール。共演に「ミルカ」のソーナム・カプール。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

お話しの流れ的には、

インド北部の地方の小さな村。

ラクシュミ(アクシャイ・クマール)は、新妻を迎えていました。

妻ガヤトリ(ラーディカー・アープテー)は、ラクシュミの母と妹2人に温かく迎えられ、ラクシュミを家長として新しい生活が始まっていたのでした。

何でも修理する工場で機械工として働いているラクシュミは機械いじりが大の得意。タマネギを切って泣いている妻の姿を見て、自動タマネギ裁断機を作るような心優しい夫でした。

 

 

 

或る日、家族団らんの食事中に慌てて部屋を出て行く妻を追いかけようとしたラクシュミは、「これは女の問題。あなたは見て見ぬ振りをしてたらいいのですからね。」と、母と妹に止められる。この村では、生理は穢れたものとされて、その間のおよそ五日間は生理中の女性は部屋を出てベランダでの生活を強いられるのでした。

 

 

ラクシュミは度々ベランダに往き来し妻と一緒にいようとしていたのでしたが、その際に、妻が干していた生理用の汚れた布に驚かされたのでした。

「こんな汚い物を使っていたら病気になる。」と思い立ち、直ぐに薬局に生理用ナプキンを買いに行くと、55ルピーもするインドの一般庶民にはかなりの高額なものなのでした。

(およそ、インドでのお米1㎏の相場の約7倍、コーヒー1杯のなんと約5倍以上に相当する価格なのでした。)

それでも買って帰ったラクシュミでしたが、喜び勇んで一旦は手にした妻のガヤトリでしたが、その値段を聞き卒倒するのでした。

「そんな高価な物、返品してきて!お義母さまにも怒られる!」

しかし、薬局で返品も断られ、ポケットに生理用ナプキンを突っ込み職場に向かったラクシュミ。

ちょうどその時、機械工仲間が機械に挟まれて大流血の騒ぎが起きていた。

早く止血しないとと、咄嗟にナプキンを使って止血して病院へと運んだのでした。

しかし、当の怪我人も職場仲間も「なんて不浄な物で止血したんだ!」と責め立てたのでしたが、医者のみはこの措置を絶賛。

「もしも違う不潔な布であったら、そこからバイ菌が入り、腕は切断することになったかもしれない」。更に医者は続けてこう言ったのでした。「ここでは女性が汚い布を生理用に使っていて、病気になることも多いんだ。」と。

 

 

やはり、愛する妻の身体の為には綺麗な生理用ナプキンを使って欲しい。しかし、高くて手が出ない。

「そうだ!それならば自分で作ればいいんだ!」と。

 

こうして、ラクシュミの挑戦が始まったのでした。

 

と言ったイントロダクションの映画でした。

 

 

率直な感想としましては、

予想以上に面白く、私が今年観た計66本の新作映画の中、(昨年公開分は除き)ベスト10にランキング入りするか否かなくらいの感動作でしたし、本当に面白い悪戦苦闘の半生記を描いた作品でした。

 

映画ブロガーの、めえめえさん。今回もお薦め頂き、私の本作の劇場鑑賞の後押しをして下さり本当に有り難うございました。

今回、観に行って良かったです。

 

 

先ず、最も感心すべき点は、たとえ実話ベースとは言えども、邦題の副題からおおよその展開は想像できてしまうかも知れません。が、実際には、そんな生半可で良くありがちなサクセスストーリーではない上に、また、女性用の生理用の紙製ナプキンの普及という苦労話を、おそらく、日本であっても、映画ではなかなか取り扱いにくい題材を真正面から捉えながらも、ちゃんとエンタテインメントとして成立する作品に仕上げているところが実に見事でしたね。

 

 

正直、男性の私からすると、テレビに流れる生理用ナプキンのCMでさえも、家族団らんのお食事時やゴールデンタイムに放映されると、気恥ずかしさもあるくらいで、逆に、こういったCMの放送時間もテレビ局サイドでも配慮して欲しいと思うくらいでしたので、これは本当に驚かされました。

 

 

次に、感心したのは、生理用の紙製ナプキンの普及に尽力した主人公が男性だという点です。

しかも、古い伝統が色濃く残り、宗教的な戒律が厳しいインドでは、つい最近の21世紀になった2001年が舞台であるにも拘わらず、あまりにも前近代的な慣習から、生理を「穢れたもの・不浄な物」と見做して、生理中の期間のおよそ五日間は家の外のベランダでの生活を強いられるという実に非科学的な風習にはとても驚かされました。

 

 

ですから、更にそこに主人公の男性が分け入って積極的に尽力して発明をし、事業を興して、意識改革をしていき、生理用の紙製ナプキンの普及をしていったというのが、本当に驚きでしたね。

 

▲アニメ化や小泉今日子さん主演で映画化もされた『生徒諸君!』。

 

因みに、私も、その昔々に、同級生から借りて読んだ、当時人気を博していた少女漫画『生徒諸君!』を読んだ際に、大阪から転校してきた少年・沖田というキャラクターが主人公の少女・北城尚子(通称:ナッキー)に向かって、「女は生理っちゅうもんがあるから穢れてるんや!」といった女性蔑視・偏見のような内容の台詞があり、この生理を穢れと見做す定義がいまいち理解出来ずに、首を傾げていましたが、同様に、この映画の主人公のラクシュミの気持ちや純粋な生理に対する疑問も分かるのですが、それでも彼の一途なくらいのバイタリティ、不屈の精神には圧倒されていまうばかりでした。

 

 

では、果たして、今回のケースにて、ラクシュミのこの不断の努力のモチベーションとなったものはいったい何なのか?

単純に考えますと、一途な妻に対する愛情の為か、それとも金儲けになるからか、のどちらかと思ってしまいます。

しかし、肝心の妻のガヤトリの方は、古くからの女性の生理の風習や世間体、恥の文化などから、ラクシュミのこの行動をすごく嫌がっていましたし、また、金儲けを目論んでいたのではないという事は後半の展開で解るので、誰もが不思議に思うところではないでしょうか。

 

 

それは、実は、当初は、単純に、妻の身体の為を気遣っての一途な気持ちが契機だったのだとは思いますが、それが周囲から可哀想なくらいに異常者・変態扱いされ、自尊心は傷付きしていく中、やがて発明意欲からの使命感が宿りするうちに、達成せざるを得ない心境に到達したから他ならないかとも思われました。

 

 

 

今回の主人公は、実話でも、発明家ではありますが、決して、生理用の紙製ナプキン自体やその自動製造機を新規に発明したわけではありません。

既存の生理用ナプキンを安価に製造できるように機械を簡易型の手動製造機に作り替えたに過ぎないのであって、それ自体は、特許出願の中でも、特許というよりも、おそらく実用新案レベルだとは思います。

 

しかし、彼が素晴らしい発明家なのは、その簡易型の手動製造機を使って女性達にこの仕事を広めて、雇用の創出と生理用ナプキンの普及を図ったことではないでしょうか。

 

 

 

おそらくこのビジネスモデルは、女性の生理用の紙製のナプキンの需要がなくならない限り、かなり理想的なものかという気がしました。

 

ラクシュミは決して金儲けをしたかったわけではないのです。

なぜならば金持ちになっても喜ぶのは自分だけ。製品である生理用の紙製ナプキン自体の価値を抑えて、多くの女性達を喜ばせたい。

その発想こそまさに博愛主義にも基づいた人間愛だと思いましたし、尊敬に値する発明だと言えるかと思いました。

 

 

しかし、このビジネスモデルの確立に到達するまでには、ラクシュミの草の根運動を支援してくれた、都会の女子大生パリー(ソーナム・カブール)という女性の存在が大きかったでしょうね。

幾ら男性が生理用ナプキンの普及を説いて発明した安価なナプキンを、自ら一般女性の人たちに販売するのは違和感もありますし、至難の業でもあります。

それならば、彼が作った商品である生理用ナプキンをいったいどうやって使って貰うのが最適なのかが大きな問題だったのでしたが、女性の生理現象は女性同士のクチコミにより、普及を図るという作戦で成功を収めるのでした。

この草の根運動を企図したのも女子大生のパリーとの出会いのお蔭でした。

 

信念の人ラクシュミは、挑戦と失敗の繰り返しの中、ロビンではなく<パリー(妖精)>と出会うことにより、<現代の偉人・パッドマン>となっていくのでした。

 

 

前半部分は、妻への一途な思いに駆られての発明意欲だったのですが、あまりにも可哀想なくらいにラクシュミを異常者・変態扱いする村人たちでしたので、いくら古くからの風習などを理由としているとは言え、その苦労話には本当に涙してしまうレベルでした。

 

 

日本のドラマで例えて言えば、その昔の人気作家・花登筐さん原作の「細うで繁盛記」や「あかんたれ」など、最近で言えば橋田壽賀子さん脚本の「渡る世間は鬼ばかり」で徹底的に苛められながら耐えている主人公の姿を見るかの様で、今作の主人公のラクシュミも純粋な気持ちで発明に取り組んでいるが故に、余計に可哀想過ぎました。

また思い遣っているはずの当の妻のガヤトリ自身が、ラクシュミによる自作の生理用ナプキンを嫌がっていたのもあり、本当に気の毒もこの上なかったでした。

 

 

そして後半からは、都会の女子大生パリーという女性との関係が中心で肝心の愛妻の姿は全くなかったので、もしやこの2人は?と、予想外の展開にラブロマンス的な要素から胸も熱くなりましたが、でも、ラクシュミは何故自分がこの生理用の紙製ナプキンを安価に開発しようとしたのか、当初の気持ちを忘れていなかったのでした。

 

最後に、ニューヨークの国連本部に招聘されての演説。

通訳を介さずに単語を並べたような辿々しいスピーチ。

彼の人柄が分かる面白くて説得力のある内容でしたので、熱意があればちゃんと伝わりますし、伝われば良いのでした。

 

この全く体裁に構わずに通訳を介さずにスピーチをした辺り、世間体や風習や体裁ばかりを重んじる、このインドの地方の村人たちと、それに反して、純粋な気持ちで生理用ナプキンの簡易型の手動製造機の発明に取り組んだラクシュミの考えとうまく呼応するようで面白かったですね。

 

 

最後に感心した点をひとつ挙げるとすると、

ラクシュミの草の根運動の良き理解者であり積極的に支援をした、都会の女子大生パリーという女性が、ラストでラクシュミに対してとった行動は、相手を思い遣っての本物の愛情だと思われ感心しました。

愛するということは決して相手を独占するばかりでなく、利害に関係なくおもんぱかってあげられることでしょうから。

 

でも映画冒頭に「事実を基にしているが、脚色を加えている」との説明字幕がありましたので、ここは事実とは異なるのかも知れませんが、あくまでも映画の劇中のお話しと言う事では、ラクシュミの将来を思うばかりに、彼女の取る行動も素晴らしいとも思いましたね。

 

作品中、冒頭から、インド製のボリウッド映画なので、お馴染みの歌詞付きのインドの音楽シーンは流れはしますが、ダンスの場面は案外数少なかったです。

 

途中、「INTERMISSION(途中休憩の意)」の文字が入りますが、日本語字幕では「引き続きご覧下さい。」であり、途中休憩もなかったので、本来の上映時間は137分ではなく、もっと長尺であり、編集でダンスシーン等を大幅に削ったのかも知れないですね。

 

エンドロールに入った辺りで、主人公ラクシュミ役の御本人であるアルナーチャラム・ムルガナンダム氏の姿が流れますが、やはり笑顔がない硬い表情でしたね(汗)。

 

▲アルナーチャラム・ムルガナンダム氏御本人と、生理用ナプキンの簡易型の手動製造機。

 

一度は妻を愛するが故に何もかも失った夫。

あんなにも愛された奥様は、なんて幸せなのでしょうね。

 

 

それにしても、都会の女子大生パリーという女性役を演じたソーナム・カブールは、以前、インドのスポーツ映画『ミルカ』(2013年)にも出演され、その美貌を披露されていましたが、今作でも本当にお綺麗でしたね。


 

私的な評価と致しましては、

予想以上に面白くて、また感動作でしたので、私が今年劇場鑑賞した新作映画66本の中、(昨年公開分は除き)、私のベスト10ランキング入りに滑り込むか否か微妙なくらいに面白い映画でしたので、五つ星評価的には、ほぼ満点評価の四つ星半評価の★★★★☆(90点)くらいの評価でも相応しい作品かと思いました次第です。

 

▲またパンフレットも、案外コンパクトな大きさながら、インドの社会情勢や宗教・経済事情をはじめ生理用ナプキン事情に関する解説やコラムなども、実に充実した内容にもなっていますので、劇場鑑賞されたらば劇場パンフレット(定価667円+税)も購入した方が宜しいかと思います。

 

 

●映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』予告編

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

2018年に劇場鑑賞した映画一覧&私的2018年映画ベスト10

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私の拙い映画鑑賞ブログに、今年もお越し下さり、どうも有り難うございました。

 

今年は、皆様方にとりましては、一体どんな1年だったでしょうか?

平成最後の大晦日に、今年も恒例の劇場鑑賞した映画の一覧と私的映画ベスト10を発表させて頂きます。

 

今年の私にとっての1年は、ことブログに関しましては、基本、映画鑑賞ブログとしていながらも、個々の観賞作品についてのブログ記事が疎かになってしまい、特に、新作映画の感想については、タイムリーに、その時季に掲載することが出来ずに、皆様方の期待を裏切ることにもなったことかと思い、かなり反省しております。

 

ですので、つきましては、明日からの来年の1月より、今年度、ご紹介漏れのあった観賞作品や個々の感想をブログ記事としてアップ出来ていない作品を中心に、再度、DVDで再鑑賞するなりして、ブログ記事にアップしていくことを目標にして臨みたいとも思っております。

 

そういうことですので、まだブログ記事化出来ていない新作映画に関しては、掲載するにも、どうしても時季外れになり、誠に申し訳ありませんが、どうか宜しくお願い申し上げます。

 

ここ数年、2015年度:計69本⇒2016年度:計71本⇒2017年度:計81本と徐々に増加傾向に推移していた劇場鑑賞本数ですが、それも仲良くしてくれていた彼女と一緒に映画を1日に2本ハシゴ鑑賞したりと絶大な協力のお蔭だった訳ですが、今年の春4月になってから、その彼女も、業務の都合で忙しくて、私の相手もしてられない状況になってしまいそれ以降、お付き合いの方もそのまま自然消滅してしまったのもあり、そういった要因から、結果的には、今年は、新作映画のみでも計69本の劇場鑑賞本数となり、昨年度より計12本も少なくなってしまいました。

 

また、私の場合には、映画を単なる趣味の一種ではなく、心療内科の主治医と相談のもとに、パニック障碍など心の病を緩和させる為の、行動療法の治療目的の一環たる、言うなれば「映画鑑賞療法」として模索するべく、週1本以上コンスタントに劇場鑑賞出来る様に心掛けていますが、その効果からか、今のところは病気もほぼ寛解状態ではあります。

ただ、公共交通機関に独りきりで乗車するのが精神的に不安感を伴い、しんどくなるので、クルマでの移動。即ち、駐車場完備の映画館にしかなかなか鑑賞に行けない状況にあるため、自ずから不便を強いている状況です。

ですので、現在は年老いた父親に同伴してもらうことにより、一応頑張って劇場鑑賞出来てはおりますが、父親も傘寿を過ぎた高齢者ですので、早く、心の病を克服し、独り立ちのうえ、社会復帰の足掛かりが出来ればと願うばかりです。

 

で、今年も大晦日恒例の、劇場鑑賞した映画のまとめ!です。

 

ベスト10のランキングとは別に、特に、コレは、感動した!良かった!面白かったよ!という作品には、タイトル名に色付けしています

 

1月(9本+※1本)

1:キングスマン・ゴールデンサークル(2D字幕)

2:新感染 ファイナル・エキスプレス(2D字幕)

3:悪と仮面のルール

4:劇場版マジンガーZ/INFINITY(4DX2D)

5:嘘を愛する女

6:パディントン2(2D字幕)

7:女神の見えざる手(2D字幕)

8:ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命(2D字幕)

9:祈りの幕が下りる時

※:ゴッホ最期の手紙(2D吹替)※2回目鑑賞

 

2月(8本)

10:スリー・ビルボード(2D字幕)

11:羊の木

12:マンハント(2D字幕)

13:今夜ロマンス劇場で

14:デトロイト(2D字幕)

15:ぼくの名前はズッキーニ(2D吹替)

16:グレイテスト・ショーマン(2D字幕・ATMOS・ULTIRA)

17:勝手にふるえてろ

 

3月(6本)

18:シェイプ・オブ・ウォーター(2D字幕)

19:ブラックパンサー(2D字幕)

20:リメンバー・ミー(2D吹替・ATMOS・ULTIRA)

21:しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2D字幕)

22:ボス・ベイビー(2D吹替)

23:レッド・スパロー(2D字幕)

 

4月(3本)

24:ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(2D字幕)

25:パシフィック・リム:アップライジング(2D字幕)

26:レディ・プレイヤー1(2D字幕)

 

5月(6本)

27:アベンジャーズ/インフィニティウォー(2D字幕)

28:アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(2D字幕)

29:いぬやしき

30:のみとり侍

31:犬ヶ島(2D字幕)

32:ワンダー/君は太陽<2D字幕・試写会>

 

6月(4本)

33:デッドプール2(2D字幕・IMAX)

34:Vision(※舞台挨拶付き上映)

35:万引き家族

36:ニンジャバットマン(2D吹替・ATMOS・ULTIRA)

 

7月(6本+※1本)

37:ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー(2D字幕・ATMOS・ULTIRA)

38:ブリグズビー・ベア(2D字幕)

39:セラヴィ!(2D字幕)

40:ゆれる人魚(2D字幕)

41:カメラを止めるな!

42:バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2D字幕)

※:カメラを止めるな!(※2回目鑑賞)

 

8月(2本+※1本)

43:ミッション・インポッシブル/フォールアウト(2D字幕)

44:インクレディブル・ファミリー(2D吹替)

※:カメラを止めるな!(3回目鑑賞)

 

9月(5本)

45:アントマン&ワスプ(2D字幕)

46:オーシャンズ8(2D字幕)

47:ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2D字幕)

48:SUNNY 強い気持ち強い愛

49::500ページの夢の束

 

10月(7本+※1本)

50:散り椿

51:教誨師

52:L&J ケネディの意志を継いだ男

53::負け犬の美学

※:ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(※2回目鑑賞)

54:太陽の塔

55:エンジェル、見えない恋人(2D字幕)

56:人魚の眠る家<試写会>

 

11月(6本)

57:ヴェノム(2D字幕)

58:マイ・プレシャス・リスト(2D字幕)

59:華氏119(2D字幕)

60:ボヘミアン・ラプソディ(2D字幕・ATMOS・ULTIRA)

61:サムライせんせい

62:エリック・クラプトン~12小節の人生~(2D字幕)

 

12月(7本)

63:ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生(2D字幕・ATMOS・ULTIRA)

64:セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!(2D字幕)

65:アリー/スター誕生<2D字幕・試写会>

66:ピッチパーフェクト・ラストステージ(2D字幕)

67:斬、

68:パッドマン 5億人の女性を救った男(2D字幕)

69:シュガーラッシュ:オンライン(2D吹替)

 

といった具合に、今年度の劇場鑑賞作品である計69本中から(昨年度・2017年公開の作品を除いた)、新作映画31本を良かった作品としてリストアップしています。

 

個人的には、韓国のゾンビ映画『新感染 ファイナル・エキスプレス』。そして、以前仲良くしていただいていた映画ブロガーの、ジョジーさんがお薦めされていた、昨年度(2017年度)公開で、京都・出町座さんでセカンド上映して下さっていた、ジェシカ・チャスティン主演の『女神の見えざる手』、『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』も、評判通りにもの凄く面白い映画でした。

 

<私的2018年映画ベスト10>

 

老舗映画雑誌のキネマ旬報だとか、所謂、映画通な御方々によるランキングは知らないですが、この上記の鑑賞リストに青く色付けさせていただき、今回、ピックアップした新作映画31作品の中から、更に、あくまでも私見による独断と偏見から、2018年度ベスト10として、10作品をランキングしたのが、以下のTwitterの私のツイートの通りです。

 

※ツイートの方は、「計67作品」となっていますが、正しくは「計69作品」中です。

 

 

私的には、洋画は、断トツで、今年一番だったのは、現在も、社会現象的にリピーターが続出している、伝説のバンド・Queenのボーカリスト、フレディ・マーキュリーの半生を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』に尽きましたね♫

 

 

 

また、社会現象を起こすほどではなかったのですが、映画ファンの間で静かなブームを起こしていた、『ブリグズビー・ベア』も心温まる映画で良かったです。

 

 

 

邦画では、夏前以降から、当初は首都圏の3館での単館上映のみだったのが、TwitterやInstagramなどSNSを活用したクチコミ効果で、全国に「ネタバレは出来ないけど、絶対観るべし!」とのウワサが、有名人、著名人をはじめ多くの人達の間で大反響を呼び、それが波及して、ENBUゼミナールに、大手配給会社アスミック・エースと提携する運びとなり、ここ関西圏でも、当初は、京都府のイオンシネマ京都桂川のたった1館でしか上映館がなかったのが、これこそ本当に<感染者>と呼ばれる何回も鑑賞に行くリピーターを生じさせる<カメ止め>現象という社会現象を引き起こした、滋賀県長浜市木之本町が生んだ、上田慎一郎監督による、低予算インディーズ系映画『カメラを止めるな!』が、「サイコーかよッ!!」!ってなくらいに面白いコメディ映画でした!

 

私の場合もそんな感染者の1人で、軽度感染ですが3回もリピート鑑賞してしまいました。

 

 

 

 

 

映画雑誌「映画秘宝」流に言うと、イマイチなという意味合いである、

<トホホな映画>は上記の鑑賞リストに赤色で色付けさせて頂きましたので、呉々も、地雷を踏まない様にお気を付け下さいね。

 


来年度は、「折角、Amazonプライム会員なのでしたらば、Amazonプライムビデオの無料の映画の配信ソフトを活用してみてはどうですか?」といった、仲良くしていただいている映画ブロガーの、めえめえさんからのご進言もあり、TVモニター用のfireTVstickのリモコンセットも新規に購入しましたので、これで、観逃した映画も、デジタル配信で視聴することも可能になるかと思いますので、是非ともこちらの機器の方も、活用していきたいとも思います。

 

 

ですが、とは言え、そもそもは、私の場合の映画鑑賞は、あくまでも、パニック障碍などの心の病を治療する事を本来の目的とした<行動療法>の一環たる、「映画鑑賞療法」を主たる目的としていますので、引き続き、劇場鑑賞は続けて行こうかと思ってはいます。

 

それに伴って、備忘録的に続けている映画鑑賞ブログながらも、ちゃんと備忘録としても機能する事が成り得ていない有り様ですが、映画を今後も観続けて行く限りは、私のこのブログも少しでも長く続けられればいいなぁとは思っています。

 

本当に言葉のボキャブラリーも乏しくて、時には、他の人のブログ記事などの文脈も若干参考にさせて頂きながら、どうにかこうにか書き続けているといった実に稚拙なブログではありますが、是非、来年も仲良くしていただき、お目をお通し下さったり、時に「いいね!」やコメントなどを下さったりした読者の皆さん。今年もどうも有り難うございました。

 

今年は「災害」の多い年でしたが、この「平成」から新元号に改まる、来年こそは「福」が多く来る年でありますようにと衷心より祈念致しております。

 

皆様方、どうかよいお年をお迎えくださいませ(^^)v

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

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